5月の関東は、登山にとって1年でもっとも恵まれた季節です。気温は10〜20℃、虫はまだ少なく、若葉と新緑のコントラストが山全体を黄緑に染めます。50代がはじめて低山に挑戦するなら、5月のゴールデンウィーク明け〜下旬がベストタイミングです。
本記事では、関東圏で日帰りアクセス可能な低山を5座厳選し、新緑の見どころと50代向けの歩き方ポイントを整理します。筆者が登ったことのある高尾山・大山は実体験をベースに、その他は注目ポイントを中心に紹介します(2026年5月版)。

そもそも低山登山とはどんな登山スタイルか?
低山登山とは、一般的に標高1000m未満の山を歩く登山スタイルです。高山のような難易度はないものの、整備された登山道・豊かな自然・季節の変化が楽しめる点は変わりません。高尾山(599m)・御岳山(929m)・大山(1252mだが登山道は整備済み)など、関東には電車でアクセスできる低山が数多くあります。
低山登山が50代に適している理由は、日帰りで完結できる点にあります。前泊・装備の大型化・高山病リスクが不要で、週末の半日〜1日で気軽に山を楽しめます。また、ケーブルカーやロープウェイを備えた山が多く、体調に合わせて難易度を調整できる柔軟性も低山の魅力です。
5月は特に低山登山の「ゴールデンタイム」です。新緑が最も美しく、気温も快適で、夏の虫や冬の寒さもありません。この記事では50代が5月に楽しめる関東の低山を厳選して紹介します。
なぜ5月の関東低山は50代に最適なのか?
- 気温が安定:日中15〜22℃、登山服装の選択肢が広い
- 新緑のピーク:4月末〜5月中旬が芽吹き、5月下旬〜6月初旬が深緑
- 虫がまだ少ない:ブヨ・ヤマビルはピーク前
- 梅雨入り前:雨日数が少なく、計画が立てやすい
- 日が長い:18時頃まで明るく、行動時間に余裕がある
注意点は紫外線と気温差。日差しは真夏並みなので、帽子・日焼け止め・サングラスは必須です。
5月におすすめの関東低山5選【2026年版】

1. 高尾山(東京・八王子)|新緑の6号路が圧巻
- 標高:599m
- 所要時間:登り90〜120分(1号路)/2〜3時間(6号路)
- アクセス:京王線「高尾山口」徒歩5分
- 5月の見どころ:6号路の沢沿い新緑、奥高尾のヤマツツジ
50代登山の出発点としてもっとも安心できる山。1号路(舗装)から6号路(沢沿い)まで体力に応じてコース選択できます。筆者は6号路を歩いた経験があり、5月の沢沿いの涼しさは格別でした。詳細は高尾山6号路の歩き方と高尾山50代の初心者ガイドを参照。
2. 大山(神奈川・伊勢原)|ケーブル併用で50代の現実解
- 標高:1,252m
- 所要時間:登り90分(ケーブル下社から山頂)
- アクセス:小田急線「伊勢原」からバス+ケーブルカー
- 5月の見どころ:阿夫利神社下社の新緑、表参道の杉並木
筆者も実際に登った関東を代表する低山。ケーブルカーで下社まで楽に上がれるため、登山経験ゼロでも山頂まで届きます。標高1,252mのおかげで、5月でも空気が爽やか。下山後の大山豆腐もセットで楽しみたい山です。
3. 御岳山(東京・青梅)|ロックガーデンの新緑コース

- 標高:929m
- 所要時間:山頂往復2時間/ロックガーデン周遊3〜4時間
- アクセス:JR青梅線「御嶽駅」からバス+ケーブルカー
- 5月の見どころ:ロックガーデン(沢沿い遊歩道)、武蔵御嶽神社、新緑のレンゲショウマ群生地
ケーブルカーで一気に標高831mまで上がれるので、50代のはじめての山岳ハイキングにも最適。ロックガーデンは苔と沢と新緑が織りなす別世界で、写真映えも抜群。途中の茶屋でひと休みできる安心感もあります。
4. 筑波山(茨城)|ロープウェイ併用で爽快縦走
- 標高:877m(女体山)
- 所要時間:登り90分(御幸ヶ原コース)
- アクセス:つくばエクスプレス「つくば駅」からバス
- 5月の見どころ:山頂付近のヤマツツジ、ブナ・カエデの新緑
百名山の中で最も標高が低く、初心者向けの山として古くから親しまれています。男体山と女体山の二峰縦走が定番。下山がきつい場合はロープウェイ・ケーブルカーで逃げられる安心感が50代にうれしいポイントです。
5. 鋸山(千葉・富津)|岩壁×新緑のコントラスト

- 標高:329m
- 所要時間:ロープウェイ併用で2〜3時間
- アクセス:JR内房線「浜金谷駅」徒歩+ロープウェイ
- 5月の見どころ:地獄のぞき、百尺観音、石切場跡の岩肌×新緑
標高329mと低めですが、切り立った岩肌と新緑のコントラストは他の関東低山にはない迫力。「地獄のぞき」は写真スポットとしても人気で、東京湾を一望できます。50代の話のネタにもなる山です。
5座 比較表
| 山 | 標高 | 所要時間 | 5月の主役 | 50代向けポイント |
|---|---|---|---|---|
| 高尾山 | 599m | 1.5〜3時間 | 沢沿い新緑 | コース選択肢が豊富 |
| 大山 | 1,252m | 1.5〜2時間(ケーブル併用) | 表参道杉並木と新緑 | ケーブルで楽に標高稼ぐ |
| 御岳山 | 929m | 2〜4時間 | ロックガーデン | ケーブル+茶屋で安心 |
| 筑波山 | 877m | 1.5〜3時間 | ヤマツツジ+新緑 | ロープウェイで下山逃げ可能 |
| 鋸山 | 329m | 2〜3時間 | 岩壁×新緑 | 距離短く負担少ない |
5月の登山で50代が気をつけるべき注意点

紫外線対策は真夏並みに
5月の紫外線量は7〜8月に匹敵します。帽子・日焼け止め・長袖アンダー・サングラスは必須セット。標高が上がるほど紫外線は強くなる点も忘れずに。
朝晩の冷え込みに薄手フリースを
標高1,000m級では朝晩10℃を切ることもあります。レイヤリングの基本は速乾Tシャツ+薄手長袖+薄手フリース。脱ぎ着しやすい構成にしてください。
花粉症残党とアレルギー
5月はヒノキ花粉の終盤、イネ科花粉のピーク開始時期。50代で軽い花粉症の自覚がある人は、抗ヒスタミン薬を念のため携帯すると安心です。
水分は1L以上、行動食は早めに
気温が高すぎないため脱水を見落としがち。水は1L以上持参、行動食は空腹を感じる前に少量ずつ口にするのが鉄則です。詳細は登山ペース配分&呼吸法の記事を参照。
5月の関東低山登山 計画の立て方
5月の関東低山は新緑が美しく、気温も登山に最適な季節です。ただし、ゴールデンウィーク(4月末〜5月初)は混雑のピークを迎えます。以下のポイントで計画を立てましょう。
| 山名 | 標高 | 最寄り駅からのアクセス | 5月の見どころ | 混雑度 |
|---|---|---|---|---|
| 高尾山(東京) | 599m | 新宿から京王線55分 | 山つつじ・新緑 | ★★★★(GW超混雑) |
| 大山(神奈川) | 1,252m | 新宿から小田急70分+バス | 新緑・石段の緑 | ★★★ |
| 御岳山(東京) | 929m | 新宿からJR・バス90分 | レンゲショウマの準備期・新緑 | ★★ |
| 鎌倉アルプス(神奈川) | 159m | 新宿から湘南新宿ライン60分 | 若葉・古都の景観 | ★★ |
| 日和田山(埼玉) | 305m | 池袋から西武線50分 | 新緑・巾着田周辺の花 | ★ |
5月登山で注意したい「虫・紫外線・急な雷雨」
5月は登山適期ですが、季節特有の注意点があります。
- 虫(マダニ・蚊):5月から樹林帯でマダニが活発になります。肌を露出しないよう長袖・長ズボン着用が基本です。下山後は体に付着していないか確認しましょう。
- 紫外線:5月の紫外線量は7〜8月と同程度です。標高が上がるほど紫外線が強くなるため、日焼け止め(SPF50以上)・帽子・サングラスは必須です。
- 午後の雷雨:5月後半から梅雨に向けて、午後に天候が崩れやすくなります。「午前中に下山完了」を目標に早朝出発を心がけましょう。
5月登山におすすめの服装・持ち物
5月は気温の変化が大きく、朝晩の冷えと日中の暖かさの両方に対応できる服装が必要です。
- ベースレイヤー:半袖の速乾Tシャツ(朝は肌寒いので薄手の長袖も用意)
- ミドルレイヤー:薄手のフリースまたはソフトシェル(山頂の風で体が冷えることがある)
- アウター:コンパクトなレインウェア(天候急変に備えて常に携行)
- 水分:1.5〜2L(5月でも歩けば汗をかく)
- 行動食:ナッツ・ゼリー・おにぎりなど30〜45分ごとに補給できる量
よくある質問(FAQ)
5月の高尾山はどのくらい混みますか?
ゴールデンウィーク期間(4月下旬〜5月上旬)は年間最混雑期のひとつです。週末の10〜14時台は山道も混雑し、ケーブルカーに30分以上並ぶこともあります。GW期間は早朝7時台の出発か平日に絞ることをおすすめします。5月中旬以降は落ち着いてきます。
5月の関東低山で熊に会う可能性はありますか?
高尾山・鎌倉アルプス・日和田山など都市近郊の低山では熊の出没はほぼありません。ただし奥多摩・丹沢エリアでは5月以降に目撃情報が出ることがあります。登山前に各エリアの熊情報(東京都環境局・神奈川県HP)を確認し、奥多摩方面では熊鈴を携行してください。
5月の低山登山で実際にやって良かった「3つの工夫」
私たち夫婦が5月の関東低山を歩いてきた経験から、「これをやって本当に良かった」と思う工夫を3つ紹介します。
①前日に天気予報をチェックし、降水確率20%以下の日に絞る
5月は晴れていても急な雷雨が起きやすい月です。前日の夜に「tenki.jp 山の天気」でピンポイント予報を確認し、午後から崩れる予報の場合は午前中に下山を完了させる計画に変更しました。この習慣により、雨に当たったことは数回程度しかありません。
②虫除けスプレーを必ず持参する
5月はアブやハチ、ブヨが活動を始める時期です。特に沢沿いのコース(高尾山6号路・鎌倉アルプスなど)では、虫除けスプレーなしでは不快な思いをすることも。ディートフリーの植物由来成分のものを選べば、肌に優しく長時間効果が続きます。
③UVカット長袖を着る
5月の紫外線量は真夏とほぼ同等です。「涼しいから半袖でいい」と思いがちですが、低山でも2〜3時間紫外線を浴び続けると翌日に影響が出ます。UVカット加工の速乾ロングスリーブシャツ1枚で、日焼けと虫刺されを同時に防げます。
5月の関東低山 電車アクセスと所要時間まとめ
車を持たない都内在住の方でも、5月の関東低山は電車で十分アクセスできます。以下は各山の最寄り駅と新宿からの所要時間の目安です。
- 高尾山:新宿から京王線特急で約48分、高尾山口駅下車。ICカード利用可
- 鎌倉アルプス:新宿から横須賀線または湘南新宿ラインで鎌倉駅まで約1時間。バス不要で駅から歩いて登山口へ
- 大山(丹沢):新宿から小田急線で伊勢原駅まで約50分、バス20分+ケーブルカー利用可
- 御岳山:新宿からJR青梅線で御嶽駅まで約1時間20分、バス10分+ケーブルカー利用可
- 鋸山(千葉):東京駅からJRで浜金谷駅まで約1時間25分。ロープウェイ利用で山頂へ
どの山も始発電車を使えば7〜9時に登山口に到着でき、昼過ぎには下山完了できます。5月の新緑シーズンは混雑するため、週末は早起きが快適登山の条件です。
5月登山を安全に楽しむ体力・装備チェックリスト
5月は登山の好シーズンですが、冬のあいだ運動不足だった体で突然高負荷の登山をすると、筋肉痛や疲労で翌日以降に支障が出ることがあります。特に50代は「感覚は若い頃のまま、体は正直」という状況になりやすいため、出発前に以下のチェックをしてみてください。
- 直近2週間で30分以上歩く機会があったか
- 登山靴を履いてみて、靴擦れや痛みがないか(慣らし履き済みか)
- 水1L以上・行動食・レインウェア・日焼け止めを準備したか
- コースタイムの1.5倍の時間に余裕を持って出発できるか
- 天気予報を前日夜に確認したか(降水確率20%以下が目安)
5月の低山は標高が低く気温が高めになるため、熱中症のリスクも考慮が必要です。10時以降は気温が上がりやすいため、できるだけ午前中のうちに急登を終えてしまう計画が理想的です。体力的に不安がある場合は、最初からケーブルカーやロープウェイを積極的に活用しましょう。乗り物を使うことは恥ずかしいことではなく、50代の賢い登山スタイルです。
5月の新緑登山で持っていくべき装備リスト
5月ならではの気候条件(朝晩は涼しく、日中は夏日になることも)に対応するために、以下の装備を意識して準備しましょう。
- 薄手のウィンドシェルかレインウェア:山頂では風が冷たいことがあります。軽量なウィンドシェル1枚がザックに収まると安心です
- 日焼け止め・サングラス:5月の紫外線は真夏並み。新緑の緑は美しい反射板にもなります
- 虫除けスプレー:沢沿いや草地ではブヨや蚊が多い場所も。ディート配合か植物由来成分のものを選びましょう
- 水分は多めに(最低1L以上):気温が高い日は思った以上に汗をかきます。途中で補給できない山では多めに持参を
- 熊鈴:5月は熊の活動期。山域によっては遭遇リスクがあります。鈴は人の存在を知らせる効果があります
まとめ|5月は50代登山のゴールデンタイム
- 気温・新緑・虫の少なさが揃う、登山に最適な季節
- はじめてなら高尾山 or 御岳山、慣れてきたら大山・筑波山・鋸山へ
- 紫外線対策は真夏並みに、朝晩の冷え込みにフリース
- 「悪い足から下りる」「会話できるペース」を意識して安全第一
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