本沢温泉の雲上の湯は混浴?日本最高所の露天風呂

岩の多い山道と山小屋 全国

八ヶ岳の中腹には車で行くことができない秘湯があります。

▶ 山小屋の全体像は「山小屋予約を確実に取るコツ|夏山シーズンの時期と方法」にまとめています。

▶ 八ヶ岳の全体像は「八ヶ岳登山は初心者でも大丈夫?エリア別ガイド」にまとめています。

それが本沢温泉です。標高2,150mに立つ山小屋兼温泉宿です。日本最高所の露天風呂として知られています。この記事ではアクセスと宿泊料金、露天風呂の特徴を整理します。

この記事でわかること

  • 本沢温泉が標高2,150mにあること
  • 露天風呂「雲上の湯」が日本最高所の野天風呂であること
  • 車では行けず、稲子湯から徒歩約2時間30分であること
  • 2026年度の営業期間が6月19日〜10月25日であること
  • 宿泊料金が1泊2食で大人12,000円であること
岩の多い山道と山小屋

本沢温泉とは何ですか?

本沢温泉は長野県南佐久郡南牧村、八ヶ岳の中腹にある温泉宿です。標高2,150mに位置し、硫黄岳を望みます。

日本秘湯を守る会に加盟する宿の一つです。北アルプスの鑓温泉と並び、日本有数の高所温泉として知られています。秘湯を守る会に加盟する宿はスタンプ帳を集める文化があり、この宿もその対象になっています。

泉質の違う2つの温泉が楽しめる点も特徴です。露天風呂の「雲上の湯」と内湯の「苔桃の湯」です。それぞれ源泉が異なります。内湯の苔桃の湯は茶褐色のお湯です。露天風呂とはまったく違う泉質です。

山小屋としては通年営業と案内されていることが多く、四季を通じて登山者や立ち寄り湯客に親しまれています。ただし積雪期のアクセスは本格的な雪山装備と経験が必要になるため、無雪期に訪れるのが現実的な選択です。

雲上の湯はどんな露天風呂ですか?

「雲上の湯」は標高2,150mにある露天風呂です。日本最高所の野天風呂として案内されています。

この露天風呂は混浴です。脱衣所がありません。水着や湯あみ着を着用しての入浴が案内されています。事前に着替えを用意しておく必要があります。この点を知らずに訪れると現地で戸惑うことになるため、出発前に必ず確認しておいてください。

硫黄岳を望む岩場に湯船があり、雲海より高い場所で温泉に浸かるという他では味わえない体験ができます。天候によっては雲の上に出ることから「雲上の湯」と呼ばれています。周囲には遮るものが少なく、稜線をそのまま眺めながら湯に浸かれる点も標高2,150mだからこその眺めです。

食事はどんな内容ですか?

1泊2食の料金には夕食と朝食が含まれます。山小屋料理としては品数の多い献立が案内されています。

標高2,150mまで食材を運び上げる立地のため、平地の宿と比べれば品数や種類には限りがあります。それでも登山後に温かい食事と温泉の両方を得られる点はこの標高の山小屋としては貴重な組み合わせです。

宿泊料金はいくらですか?

区分1泊2食料金
大人(新館個室)12,000円
小学生8,000円

2026年度の営業期間は6月19日から10月25日までです。宿泊には事前予約が必要です。

日帰り入浴も可能です。内湯・露天風呂の両方を利用する日帰り入浴の場合、入浴券は1,000円です。タオルは提供されます。着替えを持参する点だけは事前に確認しておいてください。

雪の残る山あいを流れる小川

アクセスはどう行けばいいですか?

起点は稲子湯です。小海線小海駅からバスで約35分、稲子湯で下車します。バスの運行期間は4月下旬から11月下旬までです。

稲子湯から本沢温泉までは徒歩で約2時間30分です。車で行くことはできません。マイカーの場合は第1駐車場に停めて、そこから徒歩約2時間の行程になります。

コース中盤にはみどり池を経由するルートもあります。稲子湯からみどり池経由だと所要時間は約4時間になります。みどり池には天狗岳を望む静かな池があり、直接向かうルートより変化のある道のりになります。

小海駅からのバスは本数が限られています。時刻表を事前に確認し、帰りの最終便から逆算して下山開始の時刻を決めておくと安心です。乗り遅れないよう余裕を持ってください。

50代の私が下調べをしていて感じたのはこの温泉の価値は「歩いてしかたどり着けない」という不便さそのものにあるという点でした。車で横付けできる温泉とは体験の質がまったく違います。

硫黄岳と組み合わせて登れますか?

組み合わせられます。本沢温泉から硫黄岳へ向かうルートは登山者に定番のコースです。

本沢温泉から夏沢峠までは約1時間です。夏沢峠から硫黄岳の山頂まではさらに約1時間10分です。合計するとおよそ2時間10分で硫黄岳の山頂に立てます。

稲子湯から本沢温泉に1泊し、翌日に硫黄岳を目指すという2日間の行程を組む登山者が多いです。前日に長い林道を歩いた疲れを露天風呂で癒してから山頂を目指せる点はこのルートならではの利点です。

必要な装備は何ですか?

稲子湯から本沢温泉までは樹林帯の緩やかな道が中心です。それでも標高差があるため登山靴とザックは通常の登山と同じ準備が必要です。

露天風呂に入る予定があるなら水着や湯あみ着を必ず持参してください。脱衣所がないため、タオル1枚での入浴は現実的ではありません。忘れると入浴自体を諦めることになります。

日帰り入浴だけを目的にする場合でも、往復5時間以上の登山道を歩くことに変わりはありません。雨具や防寒着など、通常の日帰り登山と同じ装備で臨んでください。油断は禁物です。

八ヶ岳の他の山小屋と何が違いますか?

八ヶ岳エリアには温泉のある山小屋がいくつかあります。

赤岳天望荘は赤岳山頂直下にあり登山行程の一部として立ち寄れる立地です。本沢温泉は硫黄岳周辺に位置し、稲子湯からの往復そのものが目的地になる山小屋です。

山小屋立地性格
本沢温泉硫黄岳西側・稲子湯起点車で行けない秘湯。往復自体が目的地
赤岳天望荘赤岳山頂直下縦走行程の一部として立ち寄る宿泊地

どちらも入浴できる山小屋です。ただし位置づけがまったく違います。赤岳天望荘は縦走の通過点、本沢温泉は温泉そのものを目的にする終着点だと考えると計画が立てやすくなります。テント泊を組み合わせる場合は八ヶ岳のテント泊ガイドもあわせて確認してください。

50代夫婦で訪れるならどう計画しますか?

50代の私が同じ立場で計画するなら、まず日帰りにこだわらず1泊で組みます。

稲子湯から本沢温泉までの約2時間30分は樹林帯とはいえ標高差のある行程です。日帰りで往復すると露天風呂をゆっくり楽しむ時間が削られてしまいます。前泊すれば到着後すぐに雲上の湯へ入り、翌朝もう一度入浴してから下山するという余裕のある行程が組めます。

混浴という点に抵抗がある場合は内湯の苔桃の湯だけを利用する選択肢もあります。夫婦それぞれの希望に合わせて露天風呂と内湯の使い方を事前に相談しておくと現地で迷いません。

硫黄岳まで足を延ばすかどうかは前泊の疲労と翌朝の天候を見てから決めれば十分です。無理に予定を詰め込まず、温泉そのものを目的にする選択肢も十分に価値があります。往復するだけでも十分に満足できる体験です。

よくある質問|本沢温泉

日帰りでも行けますか?

往復で5時間以上かかる行程のため、日帰りは可能ですが行動時間に余裕を持った計画が必要です。宿泊を組み合わせたほうが安全です。無理な日帰りは疲労がそのまま下山中の事故リスクにつながります。

雲上の湯は混浴ですか?

混浴です。脱衣所がないため、水着や湯あみ着を着用しての入浴になります。

冬でも入浴できますか?

宿泊の営業期間は6月19日から10月25日までです。この期間外は宿泊対応が難しくなるため、事前に施設へ確認してください。

日帰り入浴の料金はいくらですか?

内湯・露天風呂の両方を利用する場合、入浴券は1,000円です。タオルは提供されます。営業時間は現地で確認してください。

硫黄岳まではどれくらいかかりますか?

本沢温泉から夏沢峠まで約1時間、夏沢峠から硫黄岳山頂まで約1時間10分です。合計でおよそ2時間10分です。下山も同程度の時間を見込んでおくと安心です。

予約はどうやってしますか?

宿泊は事前予約が必須です。直通電話での問い合わせが案内されています。日程が決まったら早めに連絡してください。繁忙期は特に予約が埋まりやすくなります。

まとめ:本沢温泉を訪れる3ステップ

  1. 稲子湯までのバス運行期間(4月下旬〜11月下旬)を確認する
  2. 宿泊なら営業期間(6/19〜10/25)内に予約を入れる
  3. 雲上の湯は混浴・脱衣所なしのため水着を用意する

本沢温泉は歩いてしかたどり着けない秘湯です。日本最高所の露天風呂という体験はこの不便さとセットで初めて成り立っています。

車で行ける温泉が当たり前になった今だからこそ、歩いてしか着かない場所の価値は際立ちます。硫黄岳登山とあわせて、次の八ヶ岳計画の候補に入れてみてください。

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