「霧ヶ峰に行ってみたいけれど、50代の自分でも登れるのだろうか?」そんな不安をお持ちの方は多いのではないでしょうか。結論から言えば、霧ヶ峰は50代のハイキング初心者にも十分楽しめる山です。最高峰の車山(1,925m)でさえ、登山口からの標高差が100m未満のルートが存在し、高原の絶景とニッコウキスゲの大群落を無理なく堪能できます。本記事では、電車・バスで行くアクセス方法からコースガイド、服装・装備まで50代目線で徹底解説します。
霧ヶ峰とは?車山高原と霧ヶ峰の基本情報
霧ヶ峰は、長野県の諏訪市・茅野市・下諏訪町にまたがる標高1,600〜1,925mの高原地帯です。最高峰は車山(1,925m)で、深田久弥の選んだ「日本百名山」のひとつに数えられています。名前の由来は、高原特有の霧が発生しやすい気候から来ており、夏でも涼しく過ごしやすいのが特徴です。
霧ヶ峰が全国的に知られるのは、なんといってもニッコウキスゲの大群落です。7月上旬から中旬にかけて、黄橙色の花が高原一面に咲き誇る光景は圧巻で、「霧ヶ峰に行ったことがある」という方の多くがこの時期に訪れています。ただし見頃の週末は非常に混雑するため、後述する混雑回避のコツも押さえておきましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 最高峰 | 車山 1,925m(日本百名山) |
| 山域 | 長野県諏訪市・茅野市・下諏訪町 |
| 難易度 | ★☆☆(初級〜中級) |
| ベストシーズン | 7月〜10月(ニッコウキスゲは7月上旬〜中旬) |
| トイレ | 車山肩・強清水・八島湿原駐車場 |
| 最寄りバス停 | 車山高原(アルピコ交通) |

50代に霧ヶ峰ハイキングがおすすめな理由
霧ヶ峰が50代に特に向いている理由は、標高差が少なく体力消耗が抑えられることです。メインの車山肩(1,829m)から車山山頂(1,925m)までの標高差はわずか96m。往復でも約1時間で歩けるため、「体力に自信はないけど山の景色を楽しみたい」という50代夫婦に最適です。
- 標高差が少ない:車山肩〜山頂は96mの登り。膝や腰への負担が軽い
- 高原歩き中心:急峻な岩場や鎖場がなく、初心者でも安心
- トイレ・休憩施設が充実:車山高原スキー場エリアにレストランや売店がある
- 涼しい夏山:標高1,800m以上のため、真夏でも最高気温は20℃前後。熱中症リスクが低い
- 電車+バスでアクセス可能:車を持たない都内在住のご夫婦でも公共交通で十分行ける
- コース選択肢が豊富:体力や時間に合わせて1時間〜5時間のコースを選べる
また、霧ヶ峰は標高1,925mと比較的低いため、高山病のリスクがほぼありません。富士山や北アルプスの3,000m峰と異なり、高度順応を気にせず歩けるのも50代には大きな安心材料です。高山病については別記事で詳しく解説していますので、今後より高い山を目指す際の参考にしてください。
電車+バスで行く霧ヶ峰のアクセス方法
霧ヶ峰へは、新宿から電車とバスを乗り継いで約3時間30分〜4時間でアクセスできます。マイカー規制はありませんが、車なしでも問題なく行けるルートが整っているのがうれしいポイントです。
①電車ルート(新宿→茅野駅)
新宿駅からJR中央本線の特急あずさに乗り、茅野駅で下車します。所要時間は約2時間20分〜2時間40分。自由席料金を合わせると片道3,000円台が目安です。ホリデー快速「ビューやまなし」を使えば特急料金不要ですが、所要時間は3時間強かかります。
②バスルート(茅野駅→霧ヶ峰)
茅野駅からはアルピコ交通バス「霧ヶ峰線」が運行しています(7月〜8月の夏期メイン)。「車山高原」バス停まで約40分、片道790円(2026年現在)。バスは本数が限られるため、事前にアルピコ交通の時刻表を確認してください。
| 区間 | 交通手段 | 所要時間 | 料金目安 |
|---|---|---|---|
| 新宿→茅野 | 特急あずさ | 約2時間30分 | 約3,200円 |
| 茅野→車山高原 | アルピコ交通バス | 約40分 | 790円 |
| 合計(片道) | — | 約3時間10分 | 約4,000円 |
なお、バスの本数が少ない場合は、茅野駅からタクシーを利用する手もあります(約30分、料金4,000〜5,000円目安)。グループなら割り勘でバスより快適になることもあります。
霧ヶ峰ハイキングコースガイド|車山山頂と周回ルート

霧ヶ峰のハイキングコースは体力や目的に合わせていくつかのパターンがあります。50代の方には特に①車山肩ピストンコースか②霧ヶ峰周回コースがおすすめです。
コース①:車山肩〜車山山頂(往復・初心者向け)
車山高原バス停・車山肩(1,829m)を起点に、なだらかな斜面を登って車山山頂(1,925m)を目指すコースです。標高差96m、距離は往復約2.4km。コースタイムは往復で約1時間と短く、「初めての高原ハイク」に最適です。山頂には車山神社と気象レーダードームがあり、晴れた日には北アルプス・南アルプス・八ヶ岳を一望できます。
コース②:霧ヶ峰周回コース(中級・3〜4時間)
八島湿原〜蝶々深山〜車山〜車山肩を周回するコースです。距離は約10km、コースタイムは3〜4時間。八島湿原は日本有数の高原湿原で、7月には湿原植物が美しく咲きます。全体的に傾斜は緩やかで、途中に危険箇所はありません。ただし距離があるため、昼食・水分・レインウェアは必ず携帯してください。
コース③:強清水〜物見岩〜蝶々深山(中級・2〜3時間)
強清水バス停から蝶々深山(1,836m)を経由するコースで、ニッコウキスゲの群生ポイントを多く通ります。体力に余裕があれば車山まで足を延ばすことも可能です。コースタイムは強清水〜蝶々深山で約1時間30分、蝶々深山〜車山で約45分です。
コースタイムと50代の体力目安
一般的なコースタイムに対して、50代・登山初心者の場合は1.3〜1.5倍を見込んで計画することをおすすめします。霧ヶ峰は傾斜が緩いため、他の山よりタイムの差は出にくいですが、余裕を持った計画が安全登山の基本です。
| コース | 標準タイム | 50代目安タイム | 難易度 |
|---|---|---|---|
| 車山肩〜山頂(往復) | 60分 | 75〜90分 | ★☆☆ |
| 霧ヶ峰周回(10km) | 3時間30分 | 4時間30分〜5時間 | ★★☆ |
| 強清水〜蝶々深山(往復) | 2時間 | 2時間30〜3時間 | ★★☆ |
特に下りは膝への負担がかかります。膝痛対策の歩き方を事前に身につけておくと、翌日の筋肉痛も軽減できます。また、霧ヶ峰は午後から天候が急変することがあります。出発は朝9〜10時、遅くとも午後2時までには下山を始めるタイムスケジュールを立てましょう。
ニッコウキスゲの見頃と混雑を避けるコツ

霧ヶ峰のニッコウキスゲは例年7月上旬〜7月中旬が見頃のピークです。特に車山肩周辺の斜面に広がる黄橙色の群生は圧巻で、「一生に一度は見たい」と言われるほどの絶景を誇ります。
見頃の時期の目安
- 7月上旬:咲き始め。人出はまだ少なめで、静かに花を楽しめます
- 7月中旬:最盛期。週末は大混雑(バスが増発されることも)
- 7月下旬:花が落ち始める。8月はマツムシソウやヤナギランなど別の高山植物が見頃に
- 10月:紅葉シーズン。草紅葉が高原を彩ります
混雑を避ける3つのコツ
- 平日に行く:土日祝の最盛期はバスが満員になることも。平日は静かに楽しめます
- 朝一番のバスで行く:茅野駅9時台のバスで10時前後着を目指す。午後は混雑ピーク
- 7月上旬か下旬を狙う:ニッコウキスゲの咲き始め・終わりかけは人が少なめ
なお、ニッコウキスゲはシカの食害から守るため、一部に柵が設置されている場所があります。見頃情報は諏訪観光協会公式サイトでご確認ください。
霧ヶ峰で50代が気をつける装備と服装
霧ヶ峰は夏の高原といえども山の天気は変わりやすく、また標高1,800m以上のため平地より気温が10℃以上低くなります。「Tシャツ1枚」では寒くなることもあるため、レイヤリング(重ね着)を意識した服装で臨みましょう。
服装チェックリスト
- ベースレイヤー:速乾性のある薄手長袖。夏の登山シャツ選びも参考にどうぞ
- ミドルレイヤー:薄手のフリースや長袖シャツ(朝晩や霧の日に活躍)
- アウター:レインウェア(防風・防水兼用)必携。突然の雨対策に
- ボトムス:ストレッチ性のあるトレッキングパンツ
- 帽子:高原の日差しは強いため必須。UVカット素材が理想的
- サングラス:紫外線対策に
- 登山靴またはトレッキングシューズ:スニーカーは滑りやすいため非推奨
持ち物チェックリスト
- 飲み水:最低1.5L(売店はあるが高め)
- 行動食:チョコ・ナッツ・ゼリー飲料など(エネルギー切れ防止)
- 日焼け止め:SPF50以上を推奨。高原は雲が近く、紫外線が強い
- トレッキングポール:膝への負担軽減に有効(下りで特に活躍)
- ファーストエイドキット:絆創膏・痛み止めなど
- 地図またはYAMAPアプリ:コースを外れないための安全確認
- タオル・汗ふきシート:歩き終わった後のさっぱり感が大切
周辺の温泉と立ち寄りスポット

霧ヶ峰ハイキングの帰りに立ち寄れる温泉が、茅野市・諏訪市周辺に複数あります。50代の体には、歩いた後の入浴が疲労回復に効果的です。
おすすめ日帰り温泉
- 尖石温泉「縄文の湯」(茅野市):茅野駅から車で約15分。単純硫黄泉でさっぱりした泉質。入浴料600円〜
- 蓼科温泉:蓼科山登山とセットで1泊するプランも人気。複数の温泉宿が点在
- 片倉館(上諏訪温泉):JR上諏訪駅から徒歩5分。国の重要文化財に指定された大正時代の浴場(千人風呂)。入浴料750円
- 諏訪湖周辺のホテル日帰り入浴:上諏訪駅周辺のホテルが日帰り入浴を受け付けている場合があります
霧ヶ峰と蓼科山(1,531m)は近距離にあり、体力に余裕のある方は2日間で両方を楽しむ旅程も可能です。蓼科山は徒歩で山頂を目指す本格的な百名山登山になるため、難易度は霧ヶ峰より少し上がります。
よくある質問(FAQ)
霧ヶ峰は日帰りで行けますか?
はい、東京・新宿からの日帰りが十分可能です。新宿発7〜8時台の特急あずさに乗れば、10時前後に車山高原に到着します。車山肩〜山頂の往復コース(約1〜1.5時間)なら昼食後に下山し、夕方18時頃には新宿に戻れます。霧ヶ峰周回コース(4〜5時間)でも日帰りOKです。
霧ヶ峰に登山靴は必要ですか?
車山肩〜山頂コースであればトレッキングシューズ(ローカット)で問題ありません。ただし、霧ヶ峰周回コースは一部に泥濘(ぬかるみ)区間もあるため、できればミドルカットの登山靴を推奨します。スニーカーは滑りやすく、長時間歩くと足が疲れやすいため避けましょう。
ニッコウキスゲはいつが見頃ですか?
例年7月上旬〜7月中旬が見頃のピークです。天候や気温により年によって1〜2週間前後することがあります。最新の開花情報は諏訪観光協会や霧ヶ峰自然保護センター(0266-75-2525)でご確認ください。
高山病の心配はありますか?
車山(1,925m)の標高では、健康な成人であれば高山病はほぼ起こりません。高山病のリスクが高まるのは一般的に2,500m以上とされています。ただし、急激な標高変化で頭痛やだるさを感じたら無理せず休憩してください。
霧ヶ峰に駐車場はありますか?
はい、車山肩に大型駐車場(無料)があります。ただしニッコウキスゲのシーズン(7月中旬の週末)は早朝から満車になるため、電車・バスでのアクセスが現実的です。バスは混雑期に増便されることもあります。
まとめ
霧ヶ峰は、50代のハイキング初心者にとって理想的な高原ハイキングスポットです。ポイントをまとめます。
- アクセス:新宿から特急あずさ+バスで約3時間10分。電車・バスで十分行ける
- 難易度:標高差が少なく、車山肩〜山頂は往復わずか1時間程度の初心者向けコース
- 見どころ:7月上旬〜中旬のニッコウキスゲ。山頂からの北アルプス・八ヶ岳の大展望
- 服装:レインウェアと重ね着必須。夏でも防寒着を忘れずに
- コース選択:初めては車山肩〜山頂往復(1時間)、体力に余裕があれば周回コースへ
「登山は体力的にきつそう」と思っていた方も、霧ヶ峰なら気軽にスタートできます。夏の週末に、ぜひ50代夫婦で高原ハイキングを楽しんでみてください。次のステップとして、同じ長野県内にある蓼科山(1,531m)への挑戦もおすすめです。霧ヶ峰の絶景を楽しんだ後なら、自然と次の山への意欲がわいてくるはずです。


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