50代になってから「乗鞍岳に登ってみたい」と思い始めた方も多いのではないでしょうか。乗鞍岳は日本で最も手軽に登れる3,000m峰として知られており、バスで標高2,702mの畳平まで行けるという驚きの山です。しかし、マイカー規制があるため電車・バスを使った行き方がやや複雑に感じることがあります。この記事では、乗鞍岳へのアクセス方法を長野側・岐阜側に分けてわかりやすく解説します。乗鞍岳の全体像については乗鞍岳ハブ記事もあわせてご覧ください。
この記事でわかること
- 乗鞍岳へのマイカー乗り入れが禁止されている理由と範囲
- 長野側(乗鞍高原)からバスで畳平へ向かう方法と料金
- 岐阜側(ほおのき平)からバスで畳平へ向かう方法と料金
- 松本・高山・名古屋・東京からのアクセス全経路
- バスの運行期間・時刻と50代向けの計画ポイント
乗鞍岳はマイカーで入れない

乗鞍岳は、日本で初めてマイカー規制を導入した山岳観光地です。2003年から乗鞍スカイライン(岐阜側)と乗鞍エコーライン(長野側)の両方でマイカー乗り入れが全面禁止となりました。規制区間の入口は長野側が「乗鞍岳観光センター前バス停」、岐阜側が「ほおのき平バスターミナル」です。
規制の目的は、高山植物の保護と排気ガスによる大気汚染の防止です。年間40万人以上が訪れる人気の山でマイカー全面規制を実現できたのは、シャトルバスが十分に整備されているためで、公共交通派の50代には非常に使いやすい山といえます。
ただし、規制区間への進入が禁止されているだけで、乗鞍高原やほおのき平まではマイカーで来ることができます。マイカーを使う場合は、これらの駐車場に車を停めてシャトルバスに乗り換える方式です。なお長野側の乗鞍高原には無料・有料の駐車場が複数あります。
長野側:乗鞍高原からのバス

長野側から畳平に向かう路線は、アルピコ交通が運行する「乗鞍高原〜畳平」線です。バスは乗鞍高原バスターミナル(乗鞍観光センター前)を出発し、乗鞍エコーラインを経由して畳平バスターミナルに到着します。所要時間は約60分です。
料金(2026年)
| 区間 | 片道 | 往復 | 所要時間 |
|---|---|---|---|
| 乗鞍高原BT → 畳平BT | 1,600円 | 3,200円 | 約60分 |
| 三本滝 → 畳平BT | 1,200円 | 2,400円 | 約45分 |
往復券を買う方がお得です。乗鞍高原BT〜畳平の往復チケットは3,200円で、登山・観光の目的で1日使うなら往復を購入しましょう。ICカードは使用不可のため現金を準備してください。
運行時刻の目安
バスの始発は7時〜8時台(時期によって異なります)。最終便は15時〜17時台です。乗鞍岳の畳平で過ごせる時間は3〜5時間程度が現実的です。前日または当日に公式サイト(アルピコ交通)で時刻を確認してください。マイカーと違い、帰りのバスに乗り遅れると大変なため、最終バスの時刻は必ずメモしておきましょう。
松本から乗鞍高原へのアクセス
松本駅から乗鞍高原へは、松本電鉄上高地線で新島々駅まで行き(約30分・600円)、そこからアルピコ交通のバスに乗り換えます(新島々〜乗鞍高原BT:約70分・1,400円)。合計で松本駅から乗鞍高原BTまで約100分、2,000円が目安です。
松本駅から直接乗鞍高原BTへの直行バスも季節によって運行されます(アルピコ交通「さわやか信州号」・松本乗鞍高原線)。直行便は乗り換えなしで約80分と便利です。運行日は限られるため事前確認が必要です。
新宿・東京から乗鞍高原へのアクセス
新宿から乗鞍高原への直行バスが夏〜秋シーズンに運行されます(さわやか信州号・乗鞍高原線)。新宿から乗鞍高原BTまで約3時間30分〜4時間で、料金は片道4,000〜5,000円が目安です。早朝便(新宿6〜7時発)に乗れば、畳平で十分な滞在時間を確保できます。
JRを使う場合は新宿→松本(特急あずさ・約2時間30分)→新島々(松本電鉄)→乗鞍高原(バス)というルートになります。この場合、松本までの乗車券・特急料金と合わせると費用は7,000〜9,000円程度です。
岐阜側:ほおのき平からのバス

岐阜側から畳平に向かうルートは、濃飛バスが運行する「ほおのき平〜畳平」線です。飛騨高山方面から来る場合はこちらが便利です。バスはほおのき平バスターミナルを出発し、乗鞍スカイラインを経由して畳平に向かいます。所要時間は約55分です。
料金(2026年)
| 区間 | 片道 | 往復 | 所要時間 |
|---|---|---|---|
| ほおのき平BT → 畳平BT | 1,300円 | 2,600円 | 約55分 |
岐阜側(ほおのき平発)の料金は長野側よりやや安価です。高山方面から訪れる方はこちらを利用しましょう。
高山から乗鞍岳へのアクセス
高山駅から路線バス(濃飛バス)でほおのき平バスターミナルへ行けます(約30分・800円程度)。その後ほおのき平BTから畳平行きのバスに乗り換えます。高山駅から畳平まで合計約1時間30分です。
名古屋から高山へはJR高山本線の特急ひだ(約2時間30分・5,000〜6,000円)が便利です。名古屋から乗鞍岳(畳平)まで合計4時間程度で到達できます。
長野側と岐阜側のルート比較
| 項目 | 長野側(乗鞍高原) | 岐阜側(ほおのき平) |
|---|---|---|
| バス会社 | アルピコ交通 | 濃飛バス |
| 畳平までの所要時間 | 約60分 | 約55分 |
| 往復料金 | 3,200円 | 2,600円 |
| 帰りに温泉 | 乗鞍高原温泉(多数) | 平湯温泉・新平湯温泉 |
| 主なアクセス元 | 松本・東京方面 | 高山・名古屋方面 |
| 下山後の観光 | 上高地と組み合わせやすい | 高山市内(飛騨古川)と組み合わせやすい |
どちらのルートも畳平に到達できますが、出発地によって選び分けるのがポイントです。東京・横浜方面からなら松本経由の長野側が基本です。名古屋・関西方面からは高山経由の岐阜側が時間的に効率的な場合があります。
バスの運行期間と時刻
乗鞍岳へのバスは通年運行ではなく、山岳シーズンのみの運行です。畳平は年間で約半年間しかアクセスできないため、計画段階でまず運行期間を確認することが最優先事項です。
2026年の運行期間(目安)
| 路線 | 運行開始 | 運行終了 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 乗鞍高原〜畳平(長野側) | 6月中旬ごろ | 10月下旬ごろ | 積雪状況により前後 |
| ほおのき平〜畳平(岐阜側) | 6月中旬ごろ | 10月下旬ごろ | 積雪状況により前後 |
運行開始・終了日は毎年変動します。6月は残雪による通行止めがある場合があり、10月下旬は降雪による早期終了もあります。計画する1〜2週間前に各バス会社の公式サイトで最新情報を確認してください。
なお、岐阜側の乗鞍スカイラインは長野側エコーラインより天候の影響を受けやすく、強風・濃霧で運休になることがあります。当日の朝に濃飛バスの公式サイトまたは電話で運行状況を確認してから出発するのが安全です。
50代におすすめのアクセスプラン
体力と時間の両面から、50代夫婦に最適なアクセスプランをご提案します。
東京発の場合(日帰りプラン)
新宿6時30分発のさわやか信州号(乗鞍高原行き)に乗れば、乗鞍高原BTに10時ごろ到着します。10時30分発の乗鞍高原→畳平バスに乗り、11時30分に畳平到着。畳平を昼〜14時ごろまで散策・登山を楽しみ、14時30分発のバスで乗鞍高原BTに15時30分ごろ戻ります。その後、乗鞍高原の温泉(牧水の湯など)に入浴してから松本経由で帰路につきます。松本発の最終特急あずさ(21時台)に間に合います。
松本泊から乗鞍(1泊2日プラン)
前日に松本に泊まり、翌朝松本電鉄の始発(6時台)→新島々→乗鞍高原と向かえば、より余裕のある行程になります。帰りに乗鞍高原温泉や上高地を組み合わせることも可能です。1泊2日で乗鞍岳と上高地の両方を楽しむプランは50代夫婦に特に人気があります。
アクセスで気をつけること

乗鞍岳へのアクセスで50代が特に注意すべきポイントを整理します。
- 帰りのバスの時刻を必ず確認・記録する:畳平の最終バスに乗り遅れると交通手段がなくなります。スマートフォンに写真を撮るか、手帳にメモしてください
- 高山病対策:畳平は標高2,702mです。バスで一気に上がるため高山病になりやすく、特に50代は注意が必要です。バス到着後は15〜30分ゆっくり過ごして体を慣らしてから歩き始めてください(詳しくは「乗鞍岳は50代でも登れる?ハブ記事」参照)
- 防寒着を必ず持参:畳平は平地より10℃近く気温が低く、夏でも最低気温が5〜10℃前後になります。薄手のダウンジャケットは最低限必要です
- バスの満席に注意:7〜8月の週末・お盆・紅葉シーズンはバスが満員になることがあります。乗れなかった場合は次のバスまで1時間待ちになるため、人気シーズンは乗鞍高原での早めの乗車をおすすめします
- ICカード不可・現金のみ:バスのICカード払いはできません。往復分の現金(3,200〜4,000円)をあらかじめ用意してください
よくある質問
乗鞍岳は電車だけで行けますか?
はい、電車とバスの組み合わせで行けます。東京方面からはJR特急あずさで松本へ、松本電鉄で新島々へ、アルピコ交通バスで乗鞍高原へ、さらにシャトルバスで畳平です。途中の乗り換えは多めですが、マイカーなしでも問題なくアクセスできます。高山病の詳しい対策は乗鞍岳50代ガイドをご参照ください。
乗鞍高原から畳平まで何時間かかりますか?
シャトルバスで約60分(直行)です。渋滞はほとんどなく、時刻表どおりに到着します。乗鞍高原バスターミナルへの到着後、すぐにバスに乗れない場合は次の便まで30〜60分待つことになるため、時刻に合わせた到着を心がけましょう。
駐車場はありますか?
長野側の乗鞍高原には無料・有料の駐車場が複数あります(合計約2,000台)。岐阜側のほおのき平バスターミナルにも大きな駐車場があります(無料・約500台)。マイカー利用の場合はこれらの駐車場に停めてシャトルバスに乗り換えてください。畳平への乗り入れは一切禁止です。
雨・霧の日でも乗鞍岳のバスは動きますか?
小雨・霧程度であれば通常運行します。ただし岐阜側(乗鞍スカイライン)は強風・視界不良で運休になることがあります。長野側(エコーライン)は比較的安定していますが、台風接近時などは両方で運休になります。出発当日の朝にバス会社の公式サイトや電話で確認してから向かいましょう。
乗鞍岳と上高地を1泊2日で組み合わせる
乗鞍岳と上高地は同じ信州の山岳エリアにあり、1泊2日で両方を楽しむプランが50代夫婦に人気です。1日目は松本泊、2日目に乗鞍岳(畳平)へ、3日目に上高地(沢渡経由)というルートか、逆に上高地→乗鞍と周るコースが定番です。松本から乗鞍高原と上高地の両方にアクセスできるため、信州を旅行の拠点にするのが効率的です。上高地のアクセス情報は上高地アクセス完全ガイドで詳しく解説しています。
乗鞍高原温泉は標高1,500mに位置し、山の温泉としての質の高さで知られています。乗鞍岳登山後に「牧水の湯」(入浴料700円)や「湯けむり館」(入浴料600円)に立ち寄ることができます。下山後の疲労回復と体温維持の両方に効果的です。上高地の沢渡温泉・平湯温泉と同様に、乗鞍帰りの温泉も旅の締めくくりとして計画に組み込んでください。
まとめ
乗鞍岳へのアクセスは、出発地に応じて長野側・岐阜側のルートを選ぶのがポイントです。次の3ステップで計画しましょう。
- ルートを決める:東京・松本方面なら長野側(アルピコ交通・乗鞍高原発・往復3,200円)、高山・名古屋方面なら岐阜側(濃飛バス・ほおのき平発・往復2,600円)を選択してください
- バスの運行期間・時刻を確認する:運行は6月中旬〜10月下旬のみです。最終バスの時刻を必ずスマートフォンにメモしておき、畳平での行動計画を帰りのバスから逆算して立てましょう
- 高山病対策と防寒を準備する:畳平(標高2,702m)はバスで一気に上がるため高山病になりやすいです。到着後は15〜30分休んでから歩き始め、薄手ダウン・雨具は必ず持参してください
乗鞍岳は「日本一手軽な3,000m峰」と言われるだけあって、50代夫婦でも無理なく楽しめる山です。このアクセス情報を活用して、ぜひ畳平からの絶景を体験してください。


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