この記事でわかること
- 大菩薩嶺の主な登山口は上日川峠と大菩薩峠登山口の2か所
- 上日川峠は標高1,580mで、山頂までの標高差は477mに収まる
- 大菩薩峠登山口バス停は標高893mで、標高差は1,164mに増える
- 甲斐大和駅から上日川峠までのバスは41分・1,020円
- バスは通年運行ではなく、2026年は4月18日から運行を開始する
大菩薩嶺は標高2,057mの日本百名山ですが、選ぶ登山口によって歩く量が2倍以上変わります。標高1,580mの峠まで車道が通じているため、そこから入れば標高差は477mで済みます。一方で麓のバス停から歩けば1,164mです。この記事では大菩薩嶺の登山口を標高と交通手段の両面から比較します。

大菩薩嶺の登山口は主に2か所
大菩薩嶺の登山口として使われるのは、上日川峠と大菩薩峠登山口の2か所です。どちらもJR中央本線からバスで入りますが、最寄り駅が異なります。
| 登山口 | 標高 | 最寄り駅 | 山頂までの標高差 |
|---|---|---|---|
| 上日川峠 | 1,580m | 甲斐大和駅 | 477m |
| 大菩薩峠登山口 | 893m | 塩山駅 | 1,164m |
標高は編集部でGoogleの標高データを照合し、上日川峠が1,582m、大菩薩峠登山口バス停が893mという値を確認しました。上日川峠については公称値の1,580mとほぼ一致します。
標高差477mと1,164mでは、必要な体力も所要時間もまったく別物です。大菩薩嶺を日帰りで考えるなら、まず上日川峠を基準に計画すると無理がありません。
上日川峠|甲斐大和駅からバス41分
上日川峠へは、JR中央本線の甲斐大和駅から栄和交通の大菩薩上日川峠線に乗ります。所要は41分、運賃は1,020円です(大菩薩観光の公式アクセス案内)。
甲斐大和駅の標高を実測したところ625mでした。上日川峠の1,582mとの差は957mです。この957mをバスが肩代わりする点が、大菩薩嶺が日帰りしやすい山とされる理由になります。
タクシーを使う場合は約36分、料金は1台あたり約7,000円が目安です。複数人で分担すれば、始発バスを待つより早く動けます。
- 甲斐大和駅:標高625m(編集部実測)
- 上日川峠:標高1,580m(実測値1,582m)
- バスが稼ぐ標高差:約957m
バスは通年運行ではない
大菩薩嶺の登山口へ向かうバスで最も注意すべき点は、通年運行ではないことです。栄和交通の大菩薩上日川峠線は、2026年は4月18日から運行を開始します(栄和交通の運行開始のお知らせ)。
冬期は運行がなく、シーズン中も土日祝を中心としたダイヤになります。平日に計画する場合は、運行日かどうかを先に確認しないと現地で足がなくなります。
私も中央本線沿線の山を計画するとき、電車の時刻より先にバスの運行日を調べるようにしています。登山口までの足が確保できなければ、コースの検討そのものが意味を持ちません。

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もう1つの登山口が、塩山駅からバスで入る大菩薩峠登山口です。バス停の標高は実測で893m、塩山駅は413mでした。
ここから上日川峠までは、登山道を歩いて約2時間の登りになります。上日川峠まで車道でつながっているものの、歩行者は山道を使う形です。
この登山口を選ぶ利点は、丸川峠を経由する周回が組めることです。上日川峠を起点にした往復では通らない稜線を歩けます。ただし標高差1,164mを1日で登り下りする行程になるため、体力の見積もりは厳しめに取ってください。
登山口別の歩く量を比べる
同じ大菩薩嶺の山頂へ向かっても、登山口が変われば行程は次のように変わります。
| 起点 | 標高差 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 上日川峠 | 477m | 日帰りで余裕を持ちたい人 |
| 大菩薩峠登山口 | 1,164m | 歩き応えを求める人 |
上日川峠から大菩薩峠を経由する周回の詳細は大菩薩嶺の周回コースにまとめています。中央本線でアクセスできる別の山を探すなら乾徳山の岩場も選択肢になります。
標高差477mは、関東の低山を歩き慣れていれば十分に届く範囲です。逆に1,164mは、事前に標高差800m前後の山を経験しておきたい水準になります。
477mと1,164mで変わる歩行時間
1時間で300mほど登るペースを基準に置くと、2つの登山口の差がそのまま時間の差になって現れます。
- 上日川峠から:標高差477m/登りの目安は約1時間35分
- 大菩薩峠登山口から:標高差1,164m/登りの目安は約3時間50分
- 下りを加えると、前者は半日、後者は1日仕事
この差は休憩の取り方にも影響します。標高差477mなら山頂での滞在に余裕を残せますが、1,164mの行程では下山の時刻から逆算した休憩管理が必要になります。
あくまで標高差だけから出した目安で、実際は登山道の状態と混雑で前後します。稜線に出てからの区間は距離が伸びるため、時間はやや多めに見ておくと安全です。
登山口を決めるときの判断材料
大菩薩嶺の登山口選びは、体力だけでなく当日の時間配分で決まります。
- バスの運行日か確認する。運行していなければ上日川峠は選べません
- 帰りの最終便から逆算する。上日川峠発の便を外すと下山手段がなくなります
- 標高差477mか1,164mか、当日の体調と経験に合わせて起点を決めます
とくに秋は日没が早く、10月には16時台から暗くなります。標高差1,164mの行程を選ぶ日は、始発のバスに乗る前提で組み立ててください。
大菩薩嶺は紅葉の時期にも人気があります。時期の目安は紅葉の名所の一覧で確認できます。
登山口周辺の設備と注意点
上日川峠にはロッジと駐車場があり、トイレも利用できます。バスを降りてすぐ準備を整えられるため、出発前の時間を短く抑えられます。
一方、大菩薩峠登山口の周辺は施設が限られます。飲み物や行動食は、塩山駅か甲斐大和駅で確保しておくほうが確実です。
- 上日川峠:ロッジ・駐車場・トイレあり
- 大菩薩峠登山口:施設が少なく、事前の買い出しが前提
- どちらも標高1,000m前後から2,000m級への登りで、気温差は10℃前後
駅と山頂で約10℃の開き
上日川峠1,580mと山頂2,057mの差477mなら約2.9℃、塩山駅413mから数えれば差1,644mで約9.9℃。どの高さを基準にするかで、想定すべき寒さが変わります。
つまり駅で快適に感じた服装のまま登ると、山頂では別の季節に立つことになります。とくに大菩薩嶺の山頂手前は樹林を抜けた稜線で、風がそのまま当たります。
上日川峠から入る場合でも、バスを降りた時点ですでに標高1,580mです。乗車前の駅と峠で約6℃の差があるため、バスの車内で上着を1枚足すくらいの感覚がちょうど合います。
- 風を防ぐアウター:稜線で必ず使う
- 薄手の手袋:10月以降の朝は指先が冷える
- ヘッドランプ:日没の早い秋は下山が押したときの保険になる
よくある質問|大菩薩嶺の登山口
大菩薩嶺の登山口はどこですか?
主に上日川峠と大菩薩峠登山口の2か所です。上日川峠は甲斐大和駅から、大菩薩峠登山口は塩山駅からバスで入ります。
上日川峠の標高は何メートルですか?
1,580mです。編集部が標高データで照合した値は1,582mでした。
甲斐大和駅から上日川峠までのバスはいくらですか?
運賃は1,020円、所要は41分です。タクシーの場合は約36分・1台あたり約7,000円が目安になります。
バスは1年中運行していますか?
していません。2026年は4月18日から運行を開始し、冬期は運休します。
上日川峠から山頂までの標高差はどれくらいですか?
477mです。山頂の大菩薩嶺が2,057m、上日川峠が1,580mになります。
登山口まで車で行けますか?
行けます。上日川峠には駐車場があります。ただし紅葉期の週末は早い時間に埋まります。
大菩薩峠登山口から上日川峠まではどれくらいかかりますか?
登山道を歩いて約2時間の登りです。標高差は689mになります。
2つの登山口を組み合わせられますか?
組み合わせられます。上日川峠から登り、丸川峠を経由して大菩薩峠登山口へ下る周回が代表的です。
まとめ|大菩薩嶺の登山口の選び方
大菩薩嶺は、登山口の標高が行程の難易度をほぼ決めます。山の標高2,057mではなく、起点との差で考えるのが実用的です。
- バスの運行日を先に確認し、上日川峠が使えるか判断する
- 標高差477mの上日川峠を基準に、日帰りの時間配分を組む
- 歩き応えを求める場合のみ、標高差1,164mの大菩薩峠登山口を検討する
登山口を決めた時点で、その日の行程の8割は決まります。バスの運行日と標高差の2つを先に押さえておけば、当日の判断で迷う場面はほとんどなくなります。


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