由布岳の西峰と東峰はどちらを登る?鎖場の違い

岩がちな山頂部を持つ山の姿 全国

由布岳は湯布院温泉の背後にそびえる標高1,583mの山です。山頂が西峰と東峰に分かれた双耳峰で、どちらを目指すかで難易度がまったく変わります。西峰の手前には「障子戸」と呼ばれる高度感のある鎖場があり、東峰にはそれがありません。この違いを知らずに西峰へ向かうと、鞍部で引き返す判断を迫られます。この記事では由布岳のコースタイムと、西峰と東峰の選び方を整理します。

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この記事でわかること

  • 由布岳の西峰と東峰で難易度がどれだけ違うか
  • 西峰の手前にある鎖場「障子戸」の存在
  • 正面登山口からのコースタイム4時間45分という実測値
  • マタエと呼ばれる鞍部で進路を選ぶという構造
  • 登山口ごとの距離と時間の違い

由布岳の西峰と東峰はどう違いますか?

由布岳の最大の判断点は、山頂の直下にあるマタエという鞍部です。ここで西峰と東峰に道が分かれ、どちらもマタエから20分の距離にあります。距離は同じでも、内容がまったく違います。

比較項目西峰東峰
マタエからの時間約20分約20分
鎖場あり(障子戸など、高度感がある)なし
難易度中級。鎖場の通過に慣れが必要比較的安全に登れる
向いている人岩場の経験がある人由布岳が初めての人
岩の間を抜ける急な登路

初めて由布岳に登るなら東峰を選んでください。東峰にはクサリ場がなく、比較的安全に登れます。西峰の鎖場は連続する箇所があり、高度感に慣れていないと消耗します。

私たちが双耳峰の山を計画するときも、最初の一回は易しいほうのピークだけを踏むようにしています。マタエまで登れば由布岳の展望はおおむね得られるため、無理に西峰へ進む必要はありません。

正面登山口から何時間かかりますか?

正面登山口からのコースタイムは4時間45分、距離は6.3kmです。正面登山口は駐車場とバス停の両方があるため、由布岳で最も歩かれる起点になります。

区間ごとの目安も把握しておくと計画が立てやすくなります。正面登山口から合野越までが約45分、合野越からマタエまでが約80分です。そこから西峰または東峰へ20分で、合計すると登り2時間半前後という配分になります。

  • 正面登山口 → 合野越: 約45分。草原地帯から樹林帯へ入る
  • 合野越 → マタエ: 約80分。標高を上げる区間
  • マタエ → 西峰または東峰: 各20分。ここで進路を選ぶ
  • 正面登山口には約30台の無料駐車場とトイレがある
山頂に立つ登山者たち

由布岳にはどの登山口がありますか?

由布岳には正面登山口のほか、西登山口と猪ノ瀬戸登山口があります。距離と時間が変わるため、体力と交通手段で選んでください。

コース距離コースタイム
正面登山口コース6.3km4時間45分
由布登山口バス停〜正面登山口〜由布岳 周回6.3km5時間25分
由布登山口バス停〜正面登山口〜由布岳 往復7.1km5時間42分
猪ノ瀬戸登山口コース5.5km5時間37分
西登山口〜由布岳 往復8.4km6時間40分
火男火売神社〜鶴見岳〜由布岳〜正面登山口 縦走10.2km8時間36分

バス停から歩き出す場合は5時間25分から5時間42分になります。正面登山口の駐車場まで車で入れるかどうかで、40分から1時間の差が出る計算です。公共交通で行くなら、この差を行程に織り込んでください。

お鉢めぐりはできますか?

由布岳の山頂部は火口を囲む形になっており、西峰と東峰をつなぐお鉢めぐりができます。ただしこれは鎖場を含む中級のコースです。正面登山口から飯盛ヶ城、合野越、マタエを経て西峰と東峰の両方を回るルートで、コースタイムは5時間20分になります。

草地の中に露出した岩場

お鉢めぐりを組み込むかどうかは、西峰の鎖場を通過できるかで決まります。西峰へ登れないなら、お鉢めぐりも成立しません。マタエまで来てから判断するのではなく、出発前に決めておくほうが安全です。

湯布院の観光と組み合わせられますか?

由布岳は湯布院温泉の真後ろに立っているため、下山後に温泉へ入る流れが自然に組めます。ただし所要時間の見積もりは甘くしないでください。正面登山口からの往復で4時間45分、バス停発なら5時間半前後になります。

つまり登山だけで半日以上を使います。朝から登って午後に下山し、夕方に温泉と食事という配分になり、観光に充てられる時間はそれほど残りません。湯布院の街歩きをしっかり楽しみたいなら、登山と観光を別の日に分けるほうが無理がありません。

計画内容一日の使い方
東峰のみ日帰り正面登山口から往復登山で半日。夕方に温泉
お鉢めぐり西峰と東峰を回る5時間20分ほぼ一日。観光は翌日へ
1泊2日初日は登山、翌日に街歩き両方を無理なく回せる

由布岳の紅葉はいつ頃ですか?

由布岳の紅葉は10月下旬から11月上旬が目安になります。標高1,583mという高さから逆算した見当で、山頂部から色づき始めて湯布院の盆地へ下りていく順です。

この目安は標高から機械的に出したものです。標高が100m下がるごとに見頃は約3.5日遅くなるため、山頂と湯布院の温泉街では2週間以上の差が出る計算になります。実際の色づきは年ごとの気温で前後します。時期の決め方は紅葉狩りの時期と服装の記事にまとめています。

九州で同じ時期に歩ける山としては久住山があり、こちらは大船山や三俣山が10月中旬から下旬に色づきます。由布岳より一段早い時期です。

鎖場ではどう行動しますか?

西峰へ向かうなら、鎖場での基本動作を先に押さえておいてください。鎖は体重を預けるための道具ではなく、バランスを保つための補助です。全体重を鎖にかけると、支点が抜けたときに対応できません。

  • 鎖は補助として使い、足で登る意識を保つ
  • 三点支持を守る。手足のうち三つは常に岩か鎖に置く
  • 一つの鎖に複数人が同時に取り付かない
  • 下りのほうが難しい。登れても下れるかを考えてから取り付く
  • 濡れているときや強風のときは引き返す

とくに下りの判断は重要です。登れたからといって下れるとは限りません。マタエまで戻れる余力を残した状態で取り付いてください。

由布岳にはどんな装備が必要ですか?

由布岳の山頂は平地より約9℃低いと考えて装備を組みます。標高100mごとに気温が約0.6℃下がるため、標高1,583mでは麓の湯布院との差が大きく開きます。

西峰へ向かうなら手の使える状態を保つことが重要になります。鎖場では両手を使うため、荷物を手に持たず、すべてザックに収めてください。手袋があると鎖を握る手の消耗を減らせます。

  • 化繊またはウールの長袖(綿は濡れると乾かない)
  • 防風シェル(山頂部は開けていて風を受ける)
  • 手袋(西峰へ向かうなら鎖場で役立つ)
  • 登山靴(マタエから上は岩がちな道になる)
  • ヘッドライト・行動食・水
  • 両手が空くザック。手持ちの荷物は避ける

由布岳へ行く前に何を確認しますか?

由布岳は湯布院の観光と組み合わせやすい山ですが、登山としての難易度は観光気分とは別物です。とくに西峰へ向かう場合は、鎖場の通過が前提になります。

  1. 西峰と東峰のどちらを目指すかを出発前に決める。初めてなら東峰
  2. 正面登山口まで車で入るか、バス停から歩くかで所要が40分以上変わる点を織り込む
  3. 山頂は平地より約9℃低い前提で、防風シェルと手袋を用意する

登山道の状況は由布市の由布岳登山マップで確認できます。九州の国立公園の登山道情報は環境省 九州地方環境事務所からも案内が出ています。

九州の他の行き先と比べる場合、阿蘇山は噴火警戒レベルで登れる範囲が変わります。火山の規制と無関係に歩ける場所を探すなら耶馬渓も候補です。

よくある質問|由布岳

由布岳の標高はどれくらいですか?

標高1,583mです。西峰と東峰に分かれた双耳峰で、日本二百名山に選ばれています。

由布岳の登山は何時間かかりますか?

正面登山口からのコースタイムは4時間45分、距離6.3kmです。バス停から歩き出す場合は5時間25分から5時間42分になります。

由布岳の西峰と東峰はどちらが易しいですか?

東峰です。西峰の手前には障子戸と呼ばれる高度感のある鎖場があり、東峰にはクサリ場がありません。初めてなら東峰を選んでください。

由布岳でお鉢めぐりはできますか?

できます。正面登山口から飯盛ヶ城、合野越、マタエを経て西峰と東峰を回るコースタイムは5時間20分です。ただし西峰の鎖場を通過できることが前提になります。

由布岳は初心者でも登れますか?

東峰までなら登れます。ただし登り2時間半前後の行程で、マタエから上は岩がちな道になります。登山靴と防風シェルは用意してください。

まとめ|由布岳を登る3ステップ

由布岳は山頂で道が二つに分かれる山です。ピーク・登山口・装備の順に決めていきます。

  1. 西峰か東峰かを出発前に決める。鎖場のない東峰なら比較的安全に登れる
  2. 正面登山口6.3km・4時間45分を基準にし、バス利用なら40分以上の上乗せを見込む
  3. 山頂は平地より約9℃低い前提で防風シェルを持ち、西峰へ行くなら両手が空く装備にする

九州の山を紅葉の時期に比べたいときは紅葉の名所ガイドから標高帯別に選んでみてください。

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