尊仏山荘は山頂にある?塔ノ岳1491mの小屋

稜線にぽつんと建つ小屋 丹沢

尊仏山荘は塔ノ岳の山頂に建つ小屋です。標高1,491mという数字だけを見れば日帰りで登れる山ですが、そこに通年で営業する小屋があることで泊まるという選択肢が生まれます。都心から電車とバスで入れる山の山頂で、夕暮れから朝までを過ごせるという場所は多くありません。この記事では尊仏山荘の最新の料金と予約のルール、泊まる前に知っておきたい注意点を公式サイトの案内をもとに整理します。

この記事でわかること

  • 尊仏山荘が塔ノ岳の山頂、標高1,491mに建っていること
  • 1泊2食が12,000円、素泊まりが8,000円であること(いずれも税込)
  • 予約は電話のみで、前々日までに入れる必要があること
  • 支払いは現金のみで、水とスマートフォンの充電は自分で用意すること
  • 夕食がおかわり自由のカレー、朝食がおでんであること
  • 大倉へ小田急線の渋沢駅からバスで約15分で入れること

尊仏山荘はどこにありますか?

塔ノ岳の山頂です。山腹や稜線の途中ではなく、山頂そのものに建っています。塔ノ岳は標高1,491mで、表丹沢の最高峰にあたります。

稜線にぽつんと建つ小屋

山頂に小屋があるという立地は、泊まる目的をはっきりさせます。夕日を見て、夜景を見て、翌朝の日の出を見るまで、どこへも移動する必要がありません。小屋の扉を開ければそこが山頂です。

夕暮れに重なる山並み

丹沢山塊は東西約40km、南北約20kmに広がり、表丹沢・東丹沢・西丹沢・北丹沢の4つに分けられます。塔ノ岳はそのうち表丹沢の最高峰という位置づけです。山域の全体像は神奈川県の丹沢についてのページで解説されています。

宿泊料金はいくらですか?

1泊2食が12,000円、素泊まりが8,000円です(いずれも税込)。食事の組み合わせで4つの区分が用意されています。料金は尊仏山荘公式サイトの宿泊案内に掲載されている金額です。

区分料金
1泊2食12,000円
1泊夕食のみ10,000円
1泊朝食のみ10,000円
素泊まり8,000円
お弁当2,000円(6月1日〜9月30日は休止)
当日飛び込み宿泊料金に3,000円を加算

夕食だけ、朝食だけという選び方ができる点が使いやすいところです。夕方に着いて夕食を取り、翌朝は早立ちしたいという場合は1泊夕食のみの10,000円が合います。

逆に日の出を見てからゆっくり朝食を取るなら、1泊朝食のみの10,000円という選び方もあります。夕食のみと朝食のみは同じ金額なので、どちらの食事を山頂で取りたいかで決めてください。

素泊まりの8,000円と1泊2食の12,000円の差は4,000円です。食材を自分で担ぎ上げる手間と重さを考えると、2食付きを選ぶ価値は十分にあります。大倉尾根を登ったあとに調理までするのは、想像以上に負担になります。

注意したいのは当日飛び込みの加算です。当日の予約や予約なしで泊まる場合、理由を問わず1人3,000円が加わります。1泊2食なら15,000円になるので、泊まる可能性がある日は前々日までに電話を入れておくほうが確実です。

通年営業ですか?

通年で営業しています。夏だけ開く山小屋ではなく、冬も含めて泊まれます。ただし夏のシーズン中は水曜と木曜が宿泊の定休日になる期間があります。対象期間は年ごとに公式サイトの宿泊案内で告知されるので、平日に泊まる計画なら先に確認してください。

曇り空の下の雪をかぶった山

冬の丹沢は、空気が澄んで遠くまで見通せる季節です。関東平野の夜景と、天候が合えば富士山の方向まで見えます。ただし山頂は風が直接当たるため、麓の感覚で装備を決めないでください。

標高1,491mは3,000m級と比べれば低い数字です。それでも山頂は遮るものがなく、冬に凍結した登山道を歩いて上がることになります。通年営業だから気軽に行けるという受け取り方をすると、冬の大倉尾根で足をすくわれます。

季節ごとに見えるものも変わります。春から初夏は新緑、秋は紅葉、冬は視界の抜けと、同じ山頂で過ごしても印象が違います。一度泊まって良かった人が季節を変えて再訪するという使い方ができるのは、通年で営業する小屋ならではです。

食事はどうなっていますか?

夕食はご飯とカレーがおかわり自由の手作り野菜カレー、朝食はおでんです。食事の時間は到着順に伝えられ、目安は夕食が17時〜17時30分前後、朝食が5時〜5時30分前後です。

自炊は1階の休憩室でできます。宿泊中は2階での飲食が禁止されているので、食事は休憩室で取ります。食事内容の変更はできないため、アレルギーや食べられないものがある人は自分で食事を用意してください。大倉尾根を登ってきた体でカレーをおかわりできるというのは、それ自体が泊まる理由になります。

おでんという朝食も、山小屋としては珍しい部類です。朝から温かい汁物を取れると、冷えた体で歩き出すより下山が楽になります。特に冬は、この一杯が行動の質を左右します。

  • 夕食:手作り野菜カレー(カレーとご飯はおかわり自由)
  • 朝食:おでん
  • お弁当:2,000円(6月1日〜9月30日は休止)
  • 自炊:1階の休憩室で可能

なぜ日帰りの山に泊まるのですか?

時間帯が変わるからです。塔ノ岳は大倉から日帰りで往復できる山ですが、その場合は明るいうちに下りることになります。山頂で夕方と朝を過ごすには、泊まるしかありません。

夏の尾根道と足元に広がる眺め

もう一つは、行程の負担が下がることです。大倉尾根は標高差が大きく、日帰りだと登って下りるのを一日で済ませることになります。泊まれば登りと下りを別の日に分けられます。塔ノ岳のコースと難易度は塔ノ岳の記事で比較しました。

丹沢山まで足を伸ばす場合も、尊仏山荘が中継点になります。塔ノ岳から先の行程は丹沢山の記事で扱っています。

大倉までのアクセスは?

小田急線の渋沢駅からバスで約15分です。終点の大倉が登山口になります。駅からバス1本で登山口に着くため、マイカーを使わずに完結します。

樹林に覆われた斜面を横切る道

この近さが丹沢の特徴です。都心から電車で1時間半ほど、そこからバスで15分という距離に、標高1,491mの山頂と通年で営業する小屋があります。鍋割山など周辺の山と組み合わせる選び方は丹沢の山の比較記事にまとめました。

予約はどうしますか?

電話のみで受け付けています。番号は070-2796-5270、受付時間は9時から19時までです。掛け間違いが起きていると公式サイトで注意されているので、番号をよく確かめてから掛けてください。

  • 予約は遅くとも前々日まで
  • 予約できるのは3か月先の末日分まで(4月中なら7月31日分まで)
  • 到着は遅くとも16時まで。遅れる場合は必ず小屋へ連絡
  • キャンセル料はかからない。取りやめる場合は当日の午前中までに電話で連絡
  • 支払いは現金のみ。クレジットカードや電子マネーは使えない

予約の考え方全般は山小屋予約の記事にまとめています。

週末と、空気が澄む冬の晴天が続く時期は混み合います。日の出を目的にする人が集まるため、年末年始や連休は特に早く埋まります。秋から冬の土曜日は早い時期に満室になることがあり、空き状況は公式サイトのお知らせで案内されることがあります。

天候が崩れそうな日は、無理に泊まりに行く価値が下がります。夜景も日の出も見えないのであれば、山頂に泊まる理由の大半が消えるためです。予約を入れたあとも予報を見て、変更や取りやめの連絡を早めに入れる姿勢が求められます。

泊まる前に用意するもの

寝具は用意されていますが、水とスマートフォンの電源は自分で確保する必要があります。公式サイトのよくある質問と宿泊案内をもとに、持ち物に影響する点をまとめました。

  • 水:宿泊料金に水は含まれない。持参するか、売店のミネラルウォーター(500ml・600円)を買う。山頂から水平距離で300m下ると水場の不動ノ清水がある
  • 充電:スマートフォンなどの充電はできない。モバイルバッテリーを持参する
  • ヘッドライト:消灯は20時。廊下とトイレには常夜灯があるが、部屋は真っ暗になる
  • 寝具:用意されているが、天日干しができない日もある。気になる人はシュラフやインナーシーツを持参する
  • 洗面:風呂とシャワーはない。洗面台は雨水を貯めたもので、石鹸や歯磨き粉は使えない。冬や晴天続きでは渇水する
  • ゴミ:ゴミ箱はない。売店で買った商品以外のゴミは持ち帰る

テント場もありません。丹沢山塊では大倉高原テントサイト以外でのテント泊が禁止されているため、山頂で泊まるなら小屋を使うことになります。秋以降は朝晩の冷え込みが強まるので、フリースや薄手のダウンなど小屋の中で着る防寒着も入れておくと過ごしやすくなります。

大倉尾根はどれくらいきついですか?

標高差が大きい尾根です。大倉のバス停から塔ノ岳の山頂まで、1,200m近くを登り続けることになります。途中に平坦な区間が少なく、階段状の道が続くため、体力の消耗が読みやすい代わりに単調です。

泊まる計画であれば、この登りを午後いっぱい使って進められます。日帰りだと下山の時間を確保するために登りを急ぐことになりますが、尊仏山荘に泊まるなら夕方までに着けば十分です。同じ道でも、泊まるかどうかで歩き方が変わります。

丹沢大山国定公園とはどんな公園ですか?

神奈川県内に収まる国定公園です。面積は27,572ヘクタールで、1965年3月25日に指定されました。塔ノ岳もこの区域に含まれます。

国定公園という指定は、その山域が守られるべき自然として認められていることを意味します。首都圏からこれだけ近い場所に、まとまった規模の自然が残されている例は多くありません。尊仏山荘に泊まって山頂から夜景を見ると、街のすぐ隣に山があるという丹沢の性格がよくわかります。

よくある質問|尊仏山荘

尊仏山荘はどこにありますか?

塔ノ岳の山頂です。標高1,491mで、表丹沢の最高峰にあたります。

1泊2食はいくらですか?

12,000円(税込)です。1泊夕食のみと1泊朝食のみが各10,000円、素泊まりが8,000円になります。当日飛び込みは1人3,000円が加わります。

冬も営業していますか?

通年で営業しています。冬は空気が澄み、関東平野の夜景が見通せる季節になります。夏のシーズン中は水曜と木曜が宿泊の定休日になる期間があります。

食事の内容は?

夕食はおかわり自由の手作り野菜カレー、朝食はおでんです。食事内容の変更はできません。

支払いにカードは使えますか?

使えません。支払いは現金のみです。キャンセル料はかかりませんが、取りやめる場合は当日の午前中までに電話で連絡します。

登山口まではどう行きますか?

小田急線の渋沢駅からバスで約15分、終点の大倉が登山口です。駅からバス1本で着きます。

まとめ|尊仏山荘に泊まる3ステップ

尊仏山荘は、日帰りできる山にあえて泊まるための小屋です。目的を決めてから予約してください。

  1. 泊まる理由を決める。夕日と夜景と日の出を山頂で見るか、登りと下りを2日に分けて負担を減らすか
  2. 食事の区分を選ぶ。1泊2食12,000円から素泊まり8,000円まで4通りあり、早立ちなら夕食のみという手もある
  3. 電話で予約する。受付は9時から19時まで、前々日までに入れる。連休と冬の晴天期は早く埋まる

料金と予約のルールは私が2026年10月に尊仏山荘公式サイトの宿泊案内で確認しました。以前この記事に載せていた1泊2食7,500円という金額から改定されていたため、全体を最新の内容に直しています。改定されることがあるので、予約の電話をかけるときに口頭でも確かめておくと確実です。

画像出典

掲載画像はUnsplashのものです。Gantavya Bhatt氏、Hunter Masters氏、Kevin Arne氏、Dmytro Koplyk氏、John-Paul Dörf氏が撮影しました。尊仏山荘や塔ノ岳を写したものではありません。

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