蒜山は岡山県と鳥取県の境にある山で、下蒜山・中蒜山・上蒜山の三座からなります。最高峰は上蒜山の1,202mです。観光地としての蒜山高原が有名なため、山としての実態はあまり知られていません。三座を縦走すると距離約10.5km、のぼり約1,154mになり、アップダウンの連続する行程です。この記事では蒜山三座の縦走コースと、高原の観光との違いを整理します。
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この記事でわかること
- 蒜山が下蒜山1,100m・中蒜山1,123m・上蒜山1,202mの三座であること
- 三座縦走が距離約10.5km・のぼり約1,154mになること
- 区間ごとの所要時間の目安
- 登山口と下山口が別になるという行程の組み方
- 蒜山高原の観光と登山はまったく別物であること
蒜山三座とはどの山ですか?
蒜山は単独の山ではなく、東から下蒜山、中蒜山、上蒜山と並ぶ三座の総称です。名前と標高が逆に感じられますが、「下」が東側、「上」が西側という位置関係を表しています。
| 山 | 標高 | 位置 |
|---|---|---|
| 下蒜山 | 1,100m | 東側。犬挟峠から登る |
| 中蒜山 | 1,123m | 中央 |
| 上蒜山 | 1,202m | 西側。三座の最高峰 |

「下蒜山が一番低い」という並びを知らないと、地図を見たときに混乱します。縦走する場合は下蒜山から入って上蒜山へ抜けるのが一般的で、標高が少しずつ上がっていく形になります。
蒜山三座の縦走はどれくらいですか?
三座を通す縦走は距離約10.5km、標準コースタイム4時間5分です。ただし累積の標高差はのぼり約1,154m、くだり約1,189mあり、数字以上に登り下りを繰り返します。

| 区間 | 所要時間 |
|---|---|
| 犬挟峠 → 雲居平 | 45分 |
| 雲居平 → 下蒜山 | 30分 |
| 下蒜山 → 中蒜山 | 80分 |
| 中蒜山 → 上蒜山 | 60分 |
| 上蒜山 → ひるぜんジャージーランド方面 | 80分 |
区間の数字を足すと約4時間55分になります。休憩を含めれば5時間半前後が現実的で、実際に三座縦走の目安として案内されている時間もこの範囲です。
私たちがアップダウンの多い縦走を歩くときは、標準タイムより2割ほど多く見積もるようにしています。登り返しが続く行程は、平坦な道より疲労がたまるのが早くなります。
登山口と下山口はどうしますか?
三座縦走では、入る場所と出る場所が変わります。下蒜山登山口から入って上蒜山登山口へ下りるのが標準的な組み方です。
つまり車で行く場合、下山後に車を回収する手段が必要になります。同行者と2台で行って片方を下山口に置くか、タクシーを手配するか、公共交通で移動するかのいずれかです。この段取りを先に決めておかないと、下山してから困ります。
- 下蒜山登山口(犬挟峠)から入る
- 下蒜山 → 中蒜山 → 上蒜山と縦走する
- 上蒜山登山口またはひるぜんジャージーランド方面へ下りる
- 車の回収手段を出発前に決めておく
- 一座だけ登って往復する組み方もできる
蒜山高原の観光と登山はどう違いますか?
蒜山高原は牧場やレジャー施設のある観光地として知られています。ジャージー牛の放牧地が広がり、家族連れで訪れる場所です。

一方で蒜山三座の縦走は、のぼり約1,154mの登山です。高原の観光を目的に来た人が、その延長で三座縦走に向かうと想定が大きく外れます。同じ「蒜山」という名前でも、目的地によって必要な装備も時間もまったく違います。検索で「蒜山」と調べると観光情報が先に出てくるため、登山の情報にたどり着きにくい構造にもなっています。
この混同は装備の不足につながります。高原へ行くつもりで来た服装のまま登山道に入ると、稜線で風を受けたときに対応できません。行き先を決める段階で、観光か登山かをはっきりさせておいてください。
| 項目 | 蒜山高原の観光 | 蒜山三座の縦走 |
|---|---|---|
| 目的地 | 牧場やレジャー施設 | 下蒜山・中蒜山・上蒜山 |
| 所要時間 | 数時間 | 約5時間半(休憩込み) |
| のぼり | ほぼなし | 約1,154m |
| 必要な装備 | 普段着 | 登山靴と登山用の装備 |
蒜山はいつ行くのがいいですか?
蒜山の登山適期は4月から11月です。冬期は積雪があり、無雪期とは条件が変わります。
紅葉の時期は10月中旬から11月上旬が目安になります。標高1,202mという高さから逆算した見当で、山頂部から色づき始めて高原へ下りていく順です。三座を縦走すれば、標高の違う区間を一日で通過できます。
この目安は標高から機械的に出したものです。標高が100m下がるごとに見頃は約3.5日遅くなります。時期の決め方は紅葉狩りの時期と服装の記事にまとめています。
季節を選ぶうえで押さえておきたいのが、稜線が開けているという地形です。展望が続くぶん日射も風も直接受けるため、真夏は暑さが厳しくなります。春と秋のほうが歩きやすい山です。
大山とはどう違いますか?
蒜山の西には大山があり、中国地方の山として並べられます。ただし性格は違います。大山は独立峰として登る山、蒜山は三座を横につないで歩く山です。
縦走という形式が向いているかどうかで選んでください。ひとつの山頂を目指したいなら伯耆大山、複数のピークを横に歩きたいなら蒜山三座という分け方になります。
行程の性格としては、蒜山三座は四阿山と根子岳の周回に近いところがあります。ピークをつないで歩き、鞍部で登り返すという構造が共通しています。
一座だけ登るならどれを選びますか?
三座すべてを通さず、一座だけ登って往復する組み方もできます。この場合は登山口と下山口が同じになるため、車の回収という問題が消えます。
選び方の目安は、何を優先するかで決まります。最高峰を踏みたいなら上蒜山、犬挟峠から入りやすいのは下蒜山です。中蒜山は縦走の中間点にあたるため、単独で目指すより通過点として扱われることが多くなります。
| 選び方 | 対象 | 理由 |
|---|---|---|
| 最高峰を踏みたい | 上蒜山(1,202m) | 三座で最も高い |
| 登山口に入りやすい | 下蒜山(1,100m) | 犬挟峠が起点になる |
| 三座をすべて歩きたい | 縦走 | 約10.5km・休憩込み5時間半前後 |
体力に不安があるうちは一座から始めてください。三座縦走はのぼり約1,154mで、アップダウンの繰り返しが体力を削ります。一座を歩いてみれば、三座を通したときの負担も見当がつくようになります。
蒜山へはどう行きますか?
蒜山は岡山県と鳥取県の境にあり、公共交通での接近は容易ではありません。下蒜山の登山口となる犬挟峠、上蒜山の登山口いずれも、車を前提にしたアクセスになります。
縦走する場合はこの点がさらに効いてきます。入る場所と出る場所が違うため、車を1台だけで行くと下山後に戻れません。2台で行って片方を下山口に置くか、タクシーを手配するか、往復コースに切り替えるかを出発前に決めてください。
蒜山にはどんな装備が必要ですか?
蒜山の山頂は平地より約7℃低い計算になります。標高100mごとに気温が約0.6℃下がるため、標高1,202mでは麓との差が出ます。稜線は開けているため、風の影響も受けます。
縦走という形式が装備にも影響します。登山口と下山口が違うため、途中で引き返す判断が難しくなります。水と行動食は最後まで足りる量を持ってください。
- 化繊またはウールの長袖(綿は濡れると乾かない)
- 防風シェル(稜線は開けていて風を受ける)
- 登山靴(アップダウンの多い縦走に対応するもの)
- ヘッドライト(5時間半前後の行程)
- 水と行動食を最後まで足りる量
- 下山口からの移動手段の手配
高原側の施設を使うなら蒜山高原センターの料金は?営業期間と冬季営業を参照してください。入園料がレギュラーとハイシーズンで変わる仕組みと、冬季の営業時間をまとめています。
よくある質問|蒜山
蒜山の標高はどれくらいですか?
下蒜山が1,100m、中蒜山が1,123m、上蒜山が1,202mです。最高峰は上蒜山で、岡山県と鳥取県の境に位置します。
蒜山三座の縦走は何時間かかりますか?
距離約10.5km、標準コースタイム4時間5分です。区間を足すと約4時間55分で、休憩を含めれば5時間半前後が現実的です。
蒜山の縦走はきついですか?
累積標高差はのぼり約1,154m、くだり約1,189mです。アップダウンの繰り返しがあり、急登も多いとされています。距離のわりに登り下りが多い行程です。
蒜山は一座だけ登れますか?
登れます。三座を通さず、一座だけ往復する組み方も可能です。下山口が同じになるため、車の回収も不要になります。
蒜山の登山適期はいつですか?
4月から11月です。冬期は積雪があり、無雪期とは別の装備と技術が必要になります。
まとめ|蒜山三座を歩く3ステップ
蒜山は観光地の名前が先に知られている一方、三座縦走はのぼり1,154mの登山です。目的・行程・段取りの順に決めていきます。
- 高原の観光か三座の縦走かを先に決める。必要な装備がまったく違う
- 三座縦走なら約10.5km・休憩込み5時間半前後を見込む
- 登山口と下山口が別になる前提で、車の回収手段を出発前に手配する
標高帯ごとに行き先を比べたいときは紅葉の名所ガイドから選んでみてください。


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