上高地で温泉に入るには?50代向け日帰り湯と周辺の名湯

上高地近くの山の温泉露天風呂 全国

50代として上高地のハイキングを楽しんだ後、疲れた体を温泉で癒したいと思うのは自然なことです。私たち夫婦も上高地を訪れるたびに「帰りにどこか温泉に寄りたいね」と話し合います。ただ、上高地は自然保護のためマイカー規制があり、温泉がどこにあるのか最初はよくわかりませんでした。この記事では、上高地ハイキング後に立ち寄れる日帰り温泉を、アクセス方向別にまとめてご紹介します。(上高地ハイキングの基本情報は上高地ハイキング入門記事もあわせてご覧ください。)

この記事でわかること

  • 上高地の園内に日帰り入浴できる施設はほぼない理由
  • 松本方面(沢渡)で立ち寄れる温泉と料金
  • 高山方面(平湯)で立ち寄れる温泉と料金
  • 白骨温泉・中の湯温泉など少し足を延ばす選択肢
  • 50代夫婦が安全に温泉を楽しむための注意点

上高地の園内に温泉はあるの?

沢渡温泉エリアの日帰り入浴施設

上高地エリアの園内には、残念ながら気軽に立ち寄れる日帰り入浴施設はほとんどありません。帝国ホテルや上高地アルペンホテルなど著名な宿泊施設がありますが、いずれも原則として宿泊者専用のお風呂となっています。

理由は、上高地が特別天然記念物・特別名勝に指定された自然保護エリアだからです。新たな観光施設の建設は厳しく制限されており、日帰り入浴施設を増やすことが難しい環境にあります。1970年代からマイカー規制が始まり、自然保護と観光の両立を図る仕組みが整備されてきました。

そのため、上高地で温泉を楽しむ計画は「上高地を出た後に立ち寄る」が基本です。上高地へのアクセスは主に2方向あり、松本方面に戻る場合は沢渡温泉、高山方面に向かう場合は平湯温泉が便利な選択肢になります。

上高地内で入れる唯一の温泉

上高地の園内で唯一、日帰り入浴を受け付けている可能性があるのが「上高地ルミエスタホテル(旧・上高地温泉ホテル)」です。大正橋から徒歩5分ほどの位置にあり、梓川沿いに湧く源泉を使った内風呂・露天風呂があります。

泉質は重曹泉(炭酸水素塩泉)で、肌に優しく石鹸の泡立ちが良くなるとされる美肌の湯です。50代の肌荒れや日焼けのケアにも向いています。ただし、繁忙期(7〜8月・紅葉シーズン)は日帰り入浴を停止する場合があるため、訪問前に必ず電話で確認してください。入浴料は1,000〜1,200円が目安です。

なお、上高地帝国ホテルはレストランランチ(要予約・3,500円〜)での利用は可能ですが、入浴のみのサービスは提供していません。せっかく上高地に来たのだからと立ち寄りたい気持ちはわかりますが、温泉目的であれば出口付近の施設を狙う方が確実です。

松本方面に帰る場合:沢渡の温泉

白骨温泉の乳白色の湯

松本・東京方面から上高地へ来た場合、帰りは沢渡(さわんど)バスターミナルで下車して温泉に立ち寄るのが定番コースです。沢渡は上高地の「長野側玄関口」として整備されており、温泉施設・食事処・駐車場が集まっています。

梓湖畔の湯(あずさこはんのゆ)

沢渡エリアで最も施設が充実した日帰り温泉が「梓湖畔の湯」です。梓川沿いの景色を楽しみながら入れる内風呂と露天風呂があり、ハイキング後の疲れをほぐすのに最適です。入浴料は大人900円(2026年)。営業時間は10時〜18時(季節によって延長あり)です。

泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉で、体の芯から温まるとリピーターに人気があります。脱衣所にロッカーがあり、バスタオル・フェイスタオルの貸し出し(有料)もあるため、タオルを忘れた方でも利用できます。

沢渡の「さわんど温泉センター」

沢渡にはほかにも公共的な温泉施設があります。「さわんど温泉センター」は地元の方も利用する落ち着いた施設で、入浴料は600〜700円とやや手頃です。設備はシンプルですが、混雑しにくいのが長所です。

沢渡バスターミナルから徒歩3〜5分の範囲に複数の施設があるため、バスの時間に合わせて選べます。上高地発のバスは30分〜1時間に1本程度出ているため、帰りのバスから逆算して入浴時間を決めましょう。

高山方面に帰る場合:平湯の温泉

高山・名古屋方面から上高地へ来た場合は、帰りに平湯(ひらゆ)バスターミナルで下車して温泉に立ち寄れます。平湯温泉は奥飛騨温泉郷の入口に位置し、宿泊施設と日帰り施設が豊富に揃っています。

ひらゆの森

平湯温泉で50代に特に人気の日帰り施設が「ひらゆの森」です。広大な敷地に内風呂と屋外の複数の露天風呂があり、岐阜の山々に囲まれた開放的な空間が魅力です。入浴料は大人500円(2026年)と非常に手頃で、コスパの高さから地元の方も多く訪れます。

単純温泉の柔らかいお湯は肌への刺激が少なく、ハイキングで疲れた体にじんわり染み込みます。ただし木曜定休のため事前確認が必要です。営業時間は10時〜21時(最終受付20時)。タオルセットの貸し出しは300円です。

深山荘(みやまそう)

深山荘は平湯温泉で「混浴野天風呂」として知られる宿泊施設で、日帰り入浴も可能です(大人600円・2026年)。野天風呂は混浴ですが湯浴み着の着用が可能で、女性も気軽に入れます。男女別の内湯もあります。

泉質は単純硫黄泉で、硫黄の香りが漂う本格的な温泉を楽しめます。平湯バスターミナルから徒歩5〜10分ほどの距離です。

施設名エリア入浴料泉質露天風呂定休日
梓湖畔の湯沢渡(長野側)900円Na-Ca塩化物泉あり不定休
さわんど温泉センター沢渡(長野側)700円ナトリウム塩化物泉あり不定休
ひらゆの森平湯(岐阜側)500円単純温泉あり(複数)木曜
深山荘平湯(岐阜側)600円単純硫黄泉混浴あり不定休
上高地ルミエスタホテル上高地内1,000〜1,200円重曹泉あり繁忙期停止

少し足を延ばす:白骨温泉と中の湯温泉

平湯温泉の露天風呂

時間と体力に余裕があれば、白骨温泉や中の湯温泉まで足を延ばす価値があります。どちらも個性的な泉質と景観で、温泉好きな50代に特に喜ばれる「本物の山の湯」です。

白骨温泉(しらほね温泉)

白骨温泉は沢渡から山道を車で約30分入った秘境にある温泉地です。乳白色のお湯が最大の特徴で、泉質は炭酸水素塩泉。「3日入れば3年は風邪をひかない」と言われるほど体への効能が高いと言われています。上高地温泉の中でも群を抜く知名度を誇り、温泉ファンには必訪の場所です。

日帰り入浴の代表施設「泡の湯旅館」は、乳白色の大露天風呂で有名です。入浴料は1,500円(2026年)と少し高めですが、その価値は十分あります。女性専用の時間帯や女性向け内湯もあるため、夫婦で訪れやすい環境です。白骨温泉公共野天風呂(350円)なら気軽に白骨の名湯を体験できます。

白骨温泉へのアクセスは基本的にマイカーかタクシーが必要です。公共交通だけでは難しく、沢渡からタクシーをチャーターすると往復5,000〜8,000円が目安となります。上高地の帰りに追加で白骨まで寄る場合は、体力と時間を十分確認してから計画しましょう。

中の湯温泉旅館

中の湯温泉旅館は、上高地へ入るための釜トンネル手前(標高約1,500m)に位置する一軒宿です。日帰り入浴は11時〜14時に受け付けており、料金は1,000円(2026年)。焼岳を間近に眺める内風呂と露天風呂が魅力で、山岳景観の迫力が他の施設とは一線を画します。

泉質は単純酸性硫黄泉で、湯の花が漂う本格的な硫黄泉です。上高地バスターミナルから松本方面のバスに乗り、中の湯バス停で下車してすぐです。ただしバスの本数が少なく(1〜2時間に1本)、帰りのバス時刻との調整が必要です。入浴後の次のバスを事前に調べておきましょう。

ハイキング後に温泉へ寄るプラン例

山岳地帯の自然と温泉

上高地でのハイキングと温泉を組み合わせるには、帰りのバスの時刻を事前に調べて逆算することが大切です。特に50代の方には、体が冷え始める夕方前に温泉に入り、余裕をもって帰路につくプランをおすすめします。上高地の日帰りプラン全体については上高地日帰りプラン記事も参考にしてください。

松本・東京方面に帰る場合

河童橋周辺のハイキングを14時ごろに終え、上高地バスターミナル14時30分発のバスに乗れば沢渡には15時すぎに到着します。梓湖畔の湯で1時間ほど入浴して、松本行きバスに乗り換えれば松本駅に17時台に到達できます。特急あずさの最終便(松本発21時台)まで余裕があるため、夕食も松本市内でゆっくりとれます。

高山・名古屋方面に帰る場合

上高地15時発のバスに乗ると平湯バスターミナルに15時30分ごろ到着します。ひらゆの森で1時間入浴してから、高山行きのバスに乗れば17〜18時には高山市内に入れます。高山から名古屋まではJR特急ひだで約2時間30分です。JR高山駅近くで夕食を食べてから乗車するのが50代夫婦の定番コースです。

温泉と宿泊を組み合わせる選択肢

時間に余裕があれば、上高地の帰りに温泉宿に1泊するプランも50代夫婦に非常に人気です。日帰りでは体験できない、早朝の貸切状態の露天風呂や翌朝の山の空気を楽しめます。

平湯温泉から少し奥に入った「福地温泉」は静かな環境が魅力の温泉地で、民宿から高級旅館まで揃っています。1泊2食付きで1万5,000〜3万円が相場です。翌朝は上高地に再び入って早朝の静かな河童橋を楽しむ「連泊プラン」は、時間に余裕がある50代に特におすすめです。夏の7〜8月は宿泊予約が埋まるのが早いため、2〜3ヶ月前の予約が安心です。

沢渡エリアにも温泉宿があり、松本方面の方は沢渡泊→翌朝上高地という計画を立てやすい立地です。

50代夫婦が安全に温泉を楽しむポイント

ハイキング後の温泉は最高のご褒美ですが、50代の体に無理のない入り方をすることが大切です。以下のポイントを守れば、温泉でさらに疲れが増すという事態を防げます。

  • 入浴タイミング:ハイキング終了から30分以上休んでから入浴してください。直後は心拍数・血圧が高い状態のため、急な温度変化でのぼせや立ちくらみが起きやすくなります
  • 水分補給を先にする:入浴前後にスポーツドリンクまたは水を500ml以上補給します。ハイキング後はすでに脱水状態になっていることが多く、温泉でさらに発汗するため脱水が悪化しやすいです
  • 湯温はぬるめ(38〜40℃)を選ぶ:熱い湯(42℃以上)は心臓への負担が大きく、血圧が急上昇するリスクがあります。疲れた筋肉のほぐしにはぬるめのお湯の方が効果的です
  • 入浴時間は10〜15分まで:長湯は体力を消耗します。特に露天風呂では外気温が低く体感温度がわかりにくいため注意が必要です
  • 入浴後は急に立ち上がらない:長時間ハイキング後は血圧が不安定になりやすいです。浴槽から出る際はゆっくりと立ち上がり、立ちくらみに備えてください

よくある質問

上高地のホテルで日帰り入浴はできますか?

上高地帝国ホテル・アルペンホテルは宿泊者専用のため、日帰り入浴はできません。上高地ルミエスタホテルは時期によって日帰り入浴を受け付けていますが、繁忙期(夏・紅葉シーズン)は停止することがあります。基本的には上高地を出た沢渡・平湯エリアの温泉施設を利用するのが確実です。

電車で来た場合、温泉に寄れますか?

はい、十分可能です。松本方面から来た場合は沢渡バスターミナルで下車して梓湖畔の湯に立ち寄り、その後路線バスで松本駅に戻れます。高山方面では平湯バスターミナルで下車してひらゆの森などに入浴し、高山行きバスに乗り継ぎます。バスの本数を事前に調べてから計画してください。

白骨温泉は上高地の帰りに寄れますか?

白骨温泉は沢渡から車で約30分の距離にあります。公共交通のみでのアクセスは難しく、レンタカーかタクシー利用が実質的な選択肢です。沢渡でタクシーをチャーターして白骨温泉を往復する場合、費用は5,000〜8,000円が目安です。体力と時間に余裕がある方には価値ある選択肢です。

日帰り温泉はタオルなしでも入れますか?

ほとんどの施設でタオルの有料貸し出しがあります。梓湖畔の湯・ひらゆの森ともにタオルセット(バスタオル+フェイスタオル)を200〜400円で貸し出しています。ただし繁忙期は品切れになる場合があるため、小さなタオルを1枚バッグに入れておくと安心です。

まとめ

上高地ハイキング後の温泉プランは、帰る方向によって選択肢が変わります。次の3ステップで計画してみてください。

  1. 帰路の方向を決める:松本・東京方面なら沢渡の梓湖畔の湯(900円)、高山・名古屋方面なら平湯のひらゆの森(500円)が最もアクセスしやすい温泉です。時間があれば白骨温泉や中の湯温泉という選択肢もあります
  2. バス時刻と入浴時間を逆算する:上高地発のバス時刻から入浴時間(1時間)+移動時間を足して、帰りの特急・高速バスに間に合う上高地出発時刻を決めましょう。乗り継ぎのゆとりは最低30分確保してください
  3. 50代向けの入り方を守る:入浴前に水分500ml補給、ぬるめの湯(38〜40℃)で10〜15分、入浴後もゆっくり立ち上がる。山歩きの疲れに温泉は最高のご褒美ですが、無理は禁物です

上高地のハイキングと温泉を組み合わせることで、山の疲れが一気に癒され、旅全体の満足度が大きく上がります。次回の上高地訪問にはぜひ温泉プランも加えてみてください。帰りのバスを降りた先に、絶景の温泉が待っています。

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