利尻山は日帰りで11時間?鴛泊と沓形の差

海の向こうにそびえる山 全国

利尻山は北海道の利尻島にそびえる標高1,721mの山で、日本百名山のうち最も北にあります。島そのものが一つの山のような形をしており、登山口は海からそれほど離れていません。利尻富士町の案内では、一般的な鴛泊ルートの所要時間は休憩込みで11時間です。この記事では利尻山の2つのルートの時間配分と、携帯トイレを前提にした登り方を整理します。

利尻山の基本情報

山名利尻山
所在地北海道
標高1,721m
日本百名山選定されている山です

この記事でわかること

  • 利尻山が標高1,721mで、鴛泊ルートの標高差が1,490mであること
  • 鴛泊ルートは登り6時間・下り4時間、休憩込みで11時間であること
  • 沓形ルートは標高差1,280mで、7月以降が推奨されていること
  • 登山道に常設のトイレがなく、携帯トイレが1セット450円であること
  • 携帯トイレのブースが6.5合目や避難小屋などに置かれていること

利尻山はどんな山ですか?

利尻島の中央にある標高1,721mの山です。島の外から見ると海の上に山が浮かんでいるように見えるため、利尻富士とも呼ばれます。一帯は利尻礼文サロベツ国立公園に含まれます。

海の向こうにそびえる山

日本百名山の中で最も北に位置する山で、百名山を順に登る人にとっては移動そのものが大きな計画になります。島へ渡る日、登る日、予備日を分けて考えると、利尻山の日程はほかの百名山より長くなります。日本百名山の記事で全体の中の位置づけを確かめてください。

日帰りで登れますか?

日帰りで往復するのが一般的です。ただし時間は長くかかります。利尻富士町のコース概要によれば、鴛泊ルートは登り6時間、下り4時間で、長官山と山頂での休憩を含めて天候が良い場合で11時間です。

ルート標高差登り下り合計(休憩込み)
鴛泊ルート1,490m6時間4時間11時間
沓形ルート1,280m6時間4時間11時間

コースタイムの合計が11時間と知って、私がまず確かめたのは日の出の時刻でした。明るいうちに下りきるには、夜明け前後に歩き出す必要があるからです。夏の北海道は日の出が早く、その分だけ早立ちの計画が立てやすくなります。

鴛泊ルートの区間ごとの時間は?

北麓野営場から山頂まで、合計でおよそ6時間です。町の案内では区間ごとに次の時間が示されています。

区間所要時間
北麓野営場 → 5合目約1時間20分
5合目 → 6合目約35分
6合目 → 7合目約35分
7合目 → 8合目約1時間5分
8合目 → 避難小屋約10分
避難小屋 → 9合目約35分
9合目 → 山頂約1時間10分
海に落ちる緑の崖

7合目から8合目の1時間5分と、9合目から山頂の1時間10分が長い区間です。特に9合目から先は山頂直下の登りで、ここに体力を残しておけるかどうかが山頂に立てるかを分けます。長官山では登りで30分、下りで15分の休憩が見込まれています。

登山口の北麓野営場はどんな場所ですか?

鴛泊ルートの起点で、利尻山の登山コースでは3合目にあたります。北海道北部の観光公式サイトによれば、営業期間は5月15日から10月15日までで、10月16日から翌年5月14日までは休業します。

区分料金
テントサイト(大人)600円
テントサイト(子ども・身障者)300円
ケビン(4人用)6,000円+宿泊税/1棟1泊
オートサイト3,000円/1台1泊

鴛泊港のフェリーターミナルからは車で約20分です。バスを使う場合は約8分乗ったあと、2kmから2.5kmの登りを40分から45分歩きます。駐車場は25台分で、炊事場の水は甘露泉水から引かれています。

前夜にここへテントを張るかケビンに泊まれば、夜明け前の出発が楽になります。11時間の行程を考えると、利尻山では登山口に泊まるという選択が現実的な早立ちの方法です。

沓形ルートとの違いは?

標高差が210m小さくなります。沓形ルートは見返台園地から登り始め、標高差は1,280mです。町は7月以降の利用を勧めています。

沓形ルートの区間所要時間
見返台園地 → 6合目約1時間
6合目 → 7合目約25分
7合目 → 8合目約50分
8合目 → 9合目約50分

標高差が小さくても、合計の所要時間は鴛泊ルートと同じ11時間と案内されています。標高差の数字だけを見て楽なルートと判断しないほうが安全です。初めて登るなら、一般的に使われる鴛泊ルートが基準になります。

トイレはどうしますか?

携帯トイレを使います。登山道に常設のトイレはありません。利尻富士町は携帯トイレを1セット450円で案内しており、登山道にはそれを使うためのブースが置かれています。

岩の海岸に打ち寄せる波
  • 鴛泊ルート:6.5合目、避難小屋、9合目
  • 沓形ルート:避難小屋、8.5合目
  • 携帯トイレ:1セット450円

ブースの位置は町の登山マナーのページに載っています。11時間の行程で一度もトイレを使わないというのは現実的ではないので、携帯トイレは人数分を必ず持って登ってください。

登山道で気をつけることは?

道を削らないことです。町は、ここ十数年で登山道が背丈以上に掘れてしまったと説明しています。多くの人が同じ場所を踏み続けた結果、道が溝のようになっています。

町はストックを使う場合に先端のキャップを付けることを勧めています。金属の先端が土を掘り起こし、雨のたびに侵食を進めるためです。島の山は土が流れれば元に戻りにくく、一人ひとりの歩き方が道の寿命を左右します。

雲の下で海に接する丘

何を持っていけばいいですか?

11時間の日帰りと、トイレのない登山道という2つの条件から逆算します。一般的な日帰り装備に加えて、利尻山で特に欠かせないものは次の通りです。

  • ヘッドライト:夜明け前に北麓野営場を出る計画なら最初から使う
  • 携帯トイレ:人数分。1セット450円で、使った後は持ち帰る
  • ストックの先端キャップ:町が付けるよう求めている
  • 風を止める上着:海からの風を遮るものがない稜線に出る
  • 行動食:11時間の行程で、昼食を1回とるだけでは足りない

水は歩き出す前に野営場で満たしておくのが基本です。上部での補給をあてにした計画は立てず、必要な量を最初から背負って登ってください。荷物が重くなる分、ほかの装備は削れるものを削っておくと登りが楽になります。

避難小屋に泊まれますか?

宿泊を前提にした小屋ではありません。途中の避難小屋は緊急時の避難用とされており、利尻山は日帰りで往復する計画が基本です。

避難小屋は鴛泊ルートの8合目から10分ほど上にあり、携帯トイレのブースも置かれています。休憩の目安にはなりますが、ここで夜を越すことを当てにした計画は立てないでください。天候が崩れたら避難小屋まで戻るという判断の基準点として使う場所です。

いつ登るのがいいですか?

夏が中心です。沓形ルートについては町が7月以降を勧めており、残雪の状態が道の安全に関わります。

岩の斜面に咲く高山の花

島の山は天候の変化が速く、海からの風をまともに受けます。本州の同じ標高の山と比べても、気温は低めに見ておくほうが安全です。日帰りで11時間歩く以上、晴れの予報が続く日を選び、予備日を持って島に渡る計画が向いています。

北海道のほかの百名山では、羊蹄山や羅臼岳も長い行程になります。樽前山のように短時間で火山の地形を見られる山と組み合わせると、旅程に強弱がつけられます。

よくある質問|利尻山

利尻山の標高は?

1,721mです。鴛泊ルートの標高差は1,490m、沓形ルートは1,280mです。

日帰りで何時間かかりますか?

鴛泊ルートは登り6時間、下り4時間で、休憩込みで11時間です。沓形ルートも同じく11時間と案内されています。

トイレはありますか?

登山道に常設のトイレはありません。携帯トイレを持ち、ブースで使います。携帯トイレは1セット450円です。

避難小屋に泊まれますか?

宿泊を前提にした小屋ではなく、緊急時の避難用です。日帰りで往復する計画が基本になります。

沓形ルートはいつから使えますか?

利尻富士町は7月以降の利用を勧めています。

まとめ|利尻山を日帰りで登る3ステップ

利尻山は、11時間を明るいうちに歩き切る計画が必要な山です。次の順で準備してください。

  1. 出発時刻を逆算する。鴛泊ルートは登り6時間・下り4時間で、休憩込み11時間
  2. 携帯トイレを人数分そろえる。1セット450円で、ブースは6.5合目・避難小屋・9合目など
  3. 予備日を持って島に渡る。島の天候は変わりやすく、晴れの日を選べる余裕が安全につながる

コースタイムと標高差、携帯トイレの料金とブースの場所は、利尻富士町が公開している案内をもとに整理しました。問い合わせ先は利尻富士町の商工観光係(0163-82-1114)です。

画像出典

掲載写真の出典はUnsplashで、Cindy Chan氏、Jonas Eriksson氏、Chen Li氏、Mark Olsen氏が撮影しました。利尻島や利尻山の風景ではない点をお断りしておきます。

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