7月の関東は上旬と下旬で別?梅雨明けで選ぶ5座

季節特集

7月の関東は、ひと月のなかで気候が入れ替わります。上旬はまだ梅雨のなか、下旬は真夏です。

同じ7月として計画を立てると、どちらかで外します。雨を前提に選んだ山は下旬に暑すぎ、暑さを前提に選んだ山は上旬に濡れます。この記事では私たち編集部が気象の資料を確認し、標高を地図データで測って、上旬と下旬で分けた5座を整理しました。

この記事でわかること

  • 関東の梅雨明けの平年日と2026年の実績
  • 上旬に向く2座と下旬に向く3座
  • 編集部が測った5座の標高
  • 切り替えの目安になる日付
  • 梅雨明け直後に最も危ないこと

関東の梅雨明けは平年7月19日ごろ

気象庁の梅雨入り・梅雨明けの資料にまとめられている平年値では、関東甲信の梅雨入りは6月7日ごろ、梅雨明けは7月19日ごろです。

2026年は6月7日に梅雨入りが発表され、平年と同じ日でした。梅雨明けは7月20日で、平年より1日遅い発表になりました。

区分平年2026年
梅雨入り6月7日ごろ6月7日
梅雨明け7月19日ごろ7月20日

つまり7月は、前半の3週間が梅雨、後半の10日ほどが真夏という構成になります。

この境目を意識せずに山を選ぶと、条件が合いません。日付で選ぶ山を変えてください。

梅雨明けの日は年ごとに動きます。上の日付は目安として使い、出発が近づいたら発表を確認してください。

上旬に選ぶ|川苔山の沢と滝

東京都奥多摩町にある標高1,363mの山です。地図データでの実測は1,338mでした。

この山を上旬に置く理由は、水が目的になるからです。登山道の途中に百尋ノ滝があり、沢沿いを歩く時間が長くなります。

雨が続いた時期は水量が増え、滝は見応えが出ます。晴天続きの下旬より、上旬のほうが目的に合います。

ただし沢沿いの道は増水すると危険です。大雨の直後は入らず、水が引いてから計画してください。

滝までの行き方は「川苔山は電車で行ける?百尋ノ滝と登山口」で詳しく解説しています。

緑の森を流れ落ちる滝

上旬に選ぶ|景信山の短い行程

標高727m、実測は725mでした。5座で最も低く、行程も短くなります。

梅雨の時期に短い行程が向くのは、濡れている時間を減らせるからです。降り出したら早く下りられる山は、それだけで安全になります。

小仏バス停から登るため、電車とバスで完結します。天気が崩れたときに引き返す判断がしやすい山です。

山頂に茶屋があり、樹林のなかを歩く区間が長い点も上旬向きです。日差しに直接当たる時間が短くなります。

混雑とコースの様子は「景信山の日帰りハイキング|小仏バスの混雑とコース」にまとめています。

下旬に選ぶ|榛名富士と湖畔

群馬県高崎市にある榛名富士です。標高1,390.3m、実測は1,384mでした。

この山を下旬に置く理由は、湖の周りが高い場所にあるからです。榛名湖の湖畔が標高1,100m前後にあり、そこを起点に歩けます。

麓から登り始めるのではなく、すでに高い場所から歩き出せます。真夏の関東で、行動する時間帯をずらさずに済む数少ない構成です。

榛名山は複数の山の総称です。榛名富士のほかに掃部ヶ岳もあり、体力に応じて選べます。

どの山に登るかの整理は「榛名山の登山はどの山に登る?榛名富士と掃部ヶ岳」にまとめています。

下旬に選ぶ|金時山の朝

箱根の外輪山にある標高1,212mの山です。実測では1,178mでした。

下旬に向くのは、朝の早い時間に登り切れる規模だからです。真夏に暑さを避ける方法は標高を上げることだけではなく、時間帯を前へずらすことでもあります。

山頂からは富士山が正面に見えます。空気が澄む条件は夏に多くありませんが、朝のうちなら見える日があります。

箱根の宿に前泊すると、早朝の出発が組みやすくなります。日帰りにこだわらない選択肢が使える点も、この山の利点です。

アクセスとコースは「金時山 50代夫婦で箱根ハイキング|電車アクセスとコース」で確認してください。

下旬に選ぶ|鍋割山の林道

丹沢にある標高1,272.5mの山です。実測は1,269mで、公称値とほぼ一致しました。

大倉から二俣を経て登る道は、前半に長い林道が続きます。この区間が樹林のなかを進むため、日差しを避けられます。

一方で林道歩きは距離があります。暑い時期は消耗しやすいので、水の量を多めに見積もってください。

丹沢は関東のなかでも標高の割に気温が下がりにくい山域です。下旬に行くなら、朝の早い時間に林道を抜ける計画にしてください。

ルートの取り方は「鍋割山の日帰り登山|大倉から二俣ルートの目安」にまとめています。

樹林のなかを流れる沢

上旬と下旬で持ち物も変わる

選ぶ山が変わるということは、持っていくものも変わるということです。7月の前半と後半では、優先順位が入れ替わります。

上旬に効くのは雨具です。気温が高いので、暑くて着たくなくなります。それでも濡れたまま風に当たると体温は下がります。

下旬に効くのは水と日よけです。上旬と同じ量の水で歩き出すと、途中で足りなくなります。

替えの靴下は両方の時期で役に立ちます。上旬は雨で濡れ、下旬は汗で濡れます。濡れた靴下のまま歩くと、足の皮がめくれます。

帽子は下旬だけのものではありません。上旬でも、雨のなかで視界を確保する役に立ちます。

5座の標高と切り替えの目安

山公称標高実測向く時期目的
川苔山1,363m1,338m上旬沢と滝
景信山727m725m上旬短い行程
榛名富士1,390.3m1,384m下旬湖畔からの登り
金時山1,212m1,178m下旬早朝の展望
鍋割山1,272.5m1,269m下旬樹林の林道

実測値は地図データによるもので、公称値より数十m低く出ます。標高そのものは公称値を使ってください。

切り替えの目安は7月19日ごろです。それより前なら水と樹林、あとなら標高と時間帯で選びます。

5座のうち4座が標高1,200mを超えています。ただし高さで選んだのは下旬の3座だけで、上旬の川苔山は水を目的に選んでいます。標高が同じでも、選ぶ理由が違う点に注意してください。

6月から続けて計画するなら「6月の関東はどこに登る?アジサイが見頃の5座」も参考になります。

梅雨明け直後に最も危ないこと

7月で事故が増えるのは、梅雨明けの直後です。体がまだ暑さに慣れていないところに、急に真夏の気温が来ます。

  • 熱中症(暑さに慣れる前の数日がいちばん危ない)
  • 脱水(梅雨のあいだの感覚で水の量を決めてしまう)
  • 午後の雷雨(内陸ほど発達しやすい)
  • 増水(梅雨明け直前の大雨が沢に残る)
  • 虫と蜂(活動が最も活発になる時期)

梅雨明けから1週間ほどは、同じ行程でも消耗が大きくなります。歩く距離を落として様子を見てください。

水の量は梅雨のあいだの1.5倍を目安にしてください。涼しい時期の感覚のままだと足りません。

午後の雷雨は、開けた稜線でとくに危険です。昼過ぎには下山が始まっている行程にしてください。

暑さに慣れるまでの日数

体が暑さに順応するには、数日から2週間ほどかかると言われます。梅雨のあいだは涼しい日が続くため、この順応が進みません。

梅雨明けの週に標高の低い山へ行くと、去年の夏と同じつもりで歩いて失敗します。同じ体力でも、その週だけは別人だと考えてください。

平地で意識して汗をかいておくと、山での消耗が変わります。梅雨明けが近づいたら、通勤や散歩の時間を少し延ばしてください。

よくある質問

Q. 関東の梅雨明けはいつですか?

平年は7月19日ごろです。2026年は7月20日に発表され、平年より1日遅い梅雨明けでした。

Q. 7月上旬はどの山を選べばいいですか?

沢や滝を目的にできる川苔山か、行程の短い景信山です。どちらも濡れることを前提に選べます。

Q. 7月下旬に涼しく歩ける山はありますか?

榛名富士です。榛名湖の湖畔が標高1,100m前後にあり、高い場所から歩き始められます。

Q. 大雨のあとに沢沿いの山へ行っても大丈夫ですか?

やめてください。増水は雨がやんだあとも続きます。川苔山のような沢沿いの道は、水が引いてから計画してください。

Q. 7月でいちばん危ないのはいつですか?

梅雨明けの直後です。体が暑さに慣れる前に気温が上がるため、同じ行程でも消耗が大きくなります。

まとめ

  1. 関東の梅雨明けは平年7月19日ごろ。7月は前半が梅雨、後半が真夏
  2. 上旬は川苔山と景信山。水と樹林、そして短い行程で選ぶ
  3. 下旬は榛名富士・金時山・鍋割山。標高と時間帯で暑さを外す

7月の計画で外す原因は、ひと月をひとつの季節として扱う点にあります。実際には途中で別の月に変わります。

行く日が上旬か下旬かを先に決めてください。それが決まれば、選ぶ山は自動的に絞られます。

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