旭岳温泉は北海道東川町、大雪山国立公園の中にある標高1,100mの温泉地です。大雪山旭岳ロープウェイの山麓駅がこの温泉地の中に置かれているため、下山してから車を走らせる必要がありません。この記事では旭岳温泉の日帰り入浴の条件と、泉質や成り立ちを整理します。
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この記事でわかること
- 旭岳温泉が標高1,100mで、ロープウェイ山麓駅と同じ場所にあること
- 大雪山国立公園の中に位置すること
- 日帰り入浴が可能な施設があり、受付時間が昼からであること
- 泉質が5種類に分かれ、湧出量が毎分300リットルを超えること
- 温泉の発見が大正3年(1914年)であること
旭岳温泉はどこにありますか?
北海道東川町の山側、大雪山の西麓です。標高はおよそ1,100mで、大雪山国立公園の区域に含まれます。

下山後に温泉へ向かって1時間車を走らせた経験がある人なら、この配置の意味がわかるはずです。私は旭岳周辺の地図を見て、ロープウェイの山麓駅が温泉地のただ中にあることに驚きました。歩き終えた場所と湯に入る場所が同じという山は多くありません。
ロープウェイは山麓駅の1,100mから姿見駅の1,600mまで、2.36kmを約10分で結びます。つまり標高差500mを索道で稼ぎ、戻ってきたらそのまま湯に入れる構造です。運賃の詳細は旭岳ロープウェーの料金の記事で扱いました。
日帰りで入れますか?
入れます。宿泊施設が日帰り入浴を受け付けており、受付は昼からという形が一般的です。
湯元湧駒荘の場合、日帰りの入浴料は大人1,200円、小学生600円、小学生未満が無料です。受付時間は正午から午後6時までで、営業は午後7時までになります。バスタオルの貸出が300円、フェイスタオルの販売が200円です。
| 区分 | 料金 |
|---|---|
| 大人 | 1,200円 |
| 小学生 | 600円 |
| 小学生未満 | 無料 |
| バスタオル貸出 | 300円 |
| フェイスタオル | 200円 |
受付が正午からという点は、行程に直結します。朝の便でロープウェイに乗り、姿見の池周辺を歩いて昼過ぎに下りてくると、ちょうど受付が始まっている時間帯です。
ホテルベアモンテのように、正午から深夜、さらに翌朝5時から10時という長い時間帯で入浴できる施設もあります。施設ごとに受付の考え方が違うため、下山予定の時刻に合わせて選んでください。
どんな泉質ですか?
5種類に分かれます。湯元湧駒荘は五源泉を持ち、硫酸塩泉、マグネシウム-硫酸塩泉、炭酸水素塩泉、ナトリウム-硫酸塩泉、ナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩泉が湧いています。

- 硫酸塩泉
- マグネシウム-硫酸塩泉(旧泉質名:正苦味泉)
- 炭酸水素塩泉
- ナトリウム-硫酸塩泉(旧泉質名:芒硝泉)
- ナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩泉(旧泉質名:石膏泉)
一つの宿の中で泉質が分かれているのは、源泉が複数あるためです。浴槽の数は17を数えます。
湧出量は毎分300リットルを超えます。標高1,100mという高さでこれだけの量が自噴しているという点が、この温泉地の性格を決めています。
泉質が複数あるということは、浴槽ごとに湯の性格が違うということです。同じ施設の中で入り比べができるため、下山後に1か所だけ選んで入るという使い方とは体験が変わります。時間に余裕を持って入ったほうが、払った料金に見合います。
旧泉質名で書かれている正苦味泉や芒硝泉、石膏泉という呼び方は、現在の分類名より成分の特徴が想像しやすい言葉です。案内の表示に古い名前が残っているのは、それだけ長く使われてきた湯だからでもあります。
いつからある温泉ですか?
大正3年(1914年)に発見されました。100年を超えて使われている湯です。

発見された当時、ここは道路も整っていない山の中でした。現在の旭岳温泉が登山口として機能しているのは、温泉が先にあり、後からロープウェイが引かれたという順番によるものです。
温泉地が登山口を兼ねるという構造は、北海道の山では珍しくありません。十勝岳温泉も同じ形で、湯の湧く場所が標高を稼ぐ拠点になっています。
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北海道の中央部に広がる日本最大の山岳公園です。面積は226,764ヘクタールで、1934年12月4日に指定されました。
環境省の解説によれば、この公園は日光国立公園や中部山岳国立公園などと同じ日に指定された、北海道でもっとも歴史のある国立公園の一つです。
旭岳はこの公園の主峰にあたります。ただし大雪山という名前の単独の山があるわけではなく、旭岳や黒岳を含む山群の総称です。この呼び方の仕組みは大雪山の記事で整理しました。
紅葉の時期はどうですか?
日本でもっとも早く色づく山域の一つです。旭岳では9月中旬から下旬が見頃で、本州の山より1か月近く早く進みます。

この時期は姿見の池周辺を歩く人が集まります。標高1,600mの姿見駅から一周するコースの内容は旭岳の紅葉の記事にまとめました。
9月下旬の大雪山は、平地の感覚で考えると寒すぎます。すでに雪が降ることもある高さです。歩いた後に温かい湯へ入れるという条件は、この時期には快適さ以上の意味を持ちます。
どうやって行きますか?
旭川駅と旭川空港から路線バスが出ています。66番の旭川空港・旭岳線で、いで湯号と呼ばれています。
公共交通で山麓駅まで入れるという点は、レンタカーを使わない人にとって大きな条件です。空港から直接この温泉地へ向かえるため、到着した日のうちに標高1,100mまで移動できます。

ただし本数は多くありません。最終の便を確かめずに山上で時間を使うと、下山してから動けなくなります。帰りの時刻を先に押さえてから、姿見駅での滞在時間を決めてください。
層雲峡側の温泉とどう違いますか?
位置と役割が違います。旭岳温泉は大雪山の西側、旭岳ロープウェイの山麓にあり、層雲峡は北東側で黒岳ロープウェイの拠点です。
同じ大雪山国立公園でも、入る方角が変わると登る山が変わります。層雲峡側の日帰り入浴については黒岳の湯の記事で扱いました。
どちらを選ぶかは、どの山に登るかで決まります。旭岳を目指すなら西側の旭岳温泉、黒岳から入るなら層雲峡という組み合わせが基本です。
泊まらずに使えますか?
使えます。日帰り入浴を受け付けている施設があるため、宿泊せずに湯だけ利用する形が成立します。
ただし受付時間が昼からに設定されている施設が多く、早朝や夜遅くには入れません。山を歩く時間と湯に入る時間を、同じ一日の中で並べて考える必要があります。
登山口と温泉地が重なっているという条件は、時間の使い方を変えます。下山後に着替えて移動するのではなく、下山した場所で汗を流してから移動を始められるためです。
この差は秋に大きくなります。9月下旬の姿見駅周辺は風が冷たく、汗をかいた服のまま長く動くと体が冷えます。歩き終えて数分の距離に湯があるかどうかで、帰りの移動の楽さが変わります。
宿泊せずに使う場合でも、着替えとタオルは自分で持っていくほうが確実です。貸出があっても有料で、混み合う時期に必ず残っているとは限りません。ザックの中に一式入れておけば、下山してからの判断が早くなります。
よくある質問|旭岳温泉
旭岳温泉の標高は何mですか?
およそ1,100mです。大雪山旭岳ロープウェイの山麓駅と同じ高さになります。
日帰り入浴の料金は?
湯元湧駒荘の場合は大人1,200円、小学生600円です。受付は正午から午後6時までになります。
泉質は何ですか?
5種類に分かれます。硫酸塩泉、マグネシウム-硫酸塩泉、炭酸水素塩泉、ナトリウム-硫酸塩泉、ナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩泉です。
バスで行けますか?
行けます。旭川駅と旭川空港から66番の旭川空港・旭岳線が出ています。
紅葉はいつ見頃ですか?
9月中旬から下旬です。日本でもっとも早く色づく山域の一つになります。
まとめ|旭岳温泉を使う3ステップ
旭岳温泉は、登山口と重なっている温泉地です。次の順で組み立ててください。
- 登る日と入る時間を並べる。日帰り入浴の受付は正午からという施設が多く、午前に歩く行程と相性がいい
- 移動手段を決める。旭川駅と旭川空港から66番のバスが入り、山麓駅までレンタカーなしで届く
- 季節を合わせる。紅葉は9月中旬から下旬で、この時期の標高1,600mはすでに冬に近い
料金と泉質は施設の公式案内、国立公園の面積と指定日は環境省の資料をもとに整理しました。受付時間は季節で変わることがあるため、訪ねる前に確かめてください。
画像出典
画像はUnsplashより引用しています。撮影はSambashiva Srisailapathy氏、Leopold Maitre氏、Ryan Franco氏、JP Sheard氏。旭岳温泉を写したものではありません。


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