双六小屋はどんな小屋?標高2600mの分岐点

高山の草地に張られたテント 全国

この記事でわかること

  • 双六小屋は標高2,600m、営業期間は7月10日から10月20日
  • 収容150名・テント150張で、北アルプス最深部では大きい部類
  • 宿泊料金は1泊2食付15,500円、テントは大人2,000円
  • 水場があり、テント使用料に水代が含まれる
  • 槍ヶ岳・黒部五郎岳・鷲羽岳へ分かれる交差点にあたる

双六小屋は北アルプスの奥深くにありながら、名前を聞く機会の多い山小屋です。理由は立地にあります。ここを通らないと行けない山が複数あり、行程を組むときの結節点になっているからです。この記事では双六小屋の設備と料金、そして周辺のコースがどう分岐するのかを整理します。

高山の草地に張られたテント

標高2,600m・収容150名

双六小屋は岐阜県側にある標高2,600mの山小屋です。営業期間は7月10日から10月20日で、予約制になっています(双六小屋の公式ページ)。

項目内容
標高2,600m
営業期間7月10日〜10月20日
収容人数150名
テント場150張
予約予約制(オンラインまたは電話)

収容150名という規模は、北アルプスの奥にある小屋としては大きい部類です。テント場も150張あり、小屋泊とテント泊のどちらでも対応できます。

小屋とテント場が同じ規模で用意されている点は、この山域では珍しい構成です。稜線上の小屋はテント場が狭いか、そもそも設けていない場合が多く、テント泊で縦走する人にとって双六小屋は数少ない選択肢になります。

営業が7月10日からという点にも注意が要ります。7月上旬までは小屋が開いておらず、残雪も残ります。北アルプスの他の小屋より遅い開始で、梅雨明け直後から使える計算にはなりません。

宿泊とテントの料金

一般室の料金は1泊2食付で15,500円、夕食付で14,000円、素泊まりで11,000円です。個室もあり、2名利用で1人19,000円からになります。

テント場は大人2,000円、中学生と高校生が1,000円、小学生が500円です。この使用料には水代が含まれます。

  • 一般室:1泊2食付15,500円/夕食付14,000円/素泊まり11,000円
  • 個室(2名):1人19,000円
  • テント:大人2,000円/中高生1,000円/小学生500円

テント場の外にあるトイレは1回200円です。小屋泊とテント泊では、こうした細かい費用の扱いが変わります。

水場があるという意味

双六小屋には水場があり、テント使用料に水代が含まれています。標高2,600mで水を確保できる小屋は限られるため、この条件は行程の組み立てに直結します。

水を担ぐ必要がなければ、その分の重量を装備や食料に回せます。逆に水場のない小屋を経由する行程では、次の水場まで何時間かを先に確認しておくことになります。

私も縦走の計画を立てるときは、標高や距離より先に水場の位置を地図で拾うようにしています。担ぐ水の量が、その日の疲れ方を決めるからです。

岩と草地が広がる稜線直下の地形

複数のコースが集まる交差点

双六小屋が知られている最大の理由は、その位置です。ここから複数の主要な稜線が分かれます。

  • 南へ:西鎌尾根をたどって槍ヶ岳へ
  • 北へ:三俣蓮華岳を経て鷲羽岳・水晶岳へ
  • 西へ:黒部五郎岳へ
  • 東へ:双六岳を越えて中崎尾根方面へ

つまり槍ヶ岳へ向かう人も、黒部源流の山々へ向かう人も、この小屋の前を通ります。北アルプスの奥へ入る行程では、避けて通りにくい場所です。

槍ヶ岳へ向かう行程は槍ヶ岳は何日かかる?にまとめています。

新穂高温泉からの行程

双六小屋へ入る一般的な道は、岐阜県の新穂高温泉を起点にします。林道を歩いてわさび平小屋、小池新道を登って鏡平山荘、そこから稜線に上がって双六小屋という順番です。

小池新道の入口から鏡平までが約3時間30分、鏡平から双六小屋までがさらに約2時間30分かかります。新穂高温泉から歩き始めると、到着は午後になります。

この所要時間のため、初日は双六小屋泊まりで組むのが基本形です。日帰りで往復できる場所ではありません。

双六岳へは小屋から往復できる

小屋の名前になっている双六岳へは、双六小屋から往復できます。稜線に上がってしまえば距離は短く、朝の30分ほどで頂に立てます。

この山頂へ向かう道は、平坦な稜線の先に槍ヶ岳が正面に立つ構図で知られています。滑走路のような道の奥に槍の穂先が見える眺めは、双六岳を目的地にする人が絶えない理由になっています。

小屋に荷物を置いて空身で往復できる点も、行程の組みやすさにつながります。翌日の縦走に備えて体力を残しつつ、頂を1つ稼げる形です。

  • 小屋から山頂まで30分ほど
  • 荷物を小屋に置いて往復できる
  • 稜線の先に槍ヶ岳が正面に見える

同じ運営の小屋が連なる

双六小屋は単独で運営されているわけではなく、鏡平山荘、わさび平小屋、黒部五郎小舎と同じグループです。

この配置は行程を組むうえで意味を持ちます。新穂高温泉から入る道筋に、同じ運営の小屋が間隔を置いて並んでいるためです。体力に合わせて宿泊地を前後させやすくなります。

たとえば1日で双六小屋まで届かないと判断したら、手前の鏡平山荘で切ることができます。行程の途中で予定を変えられる余地があるのは、この山域では大きな利点です。

鏡平で槍を見てから登る

新穂高温泉から双六小屋へ向かう道筋には、鏡平という平坦地があります。ここには鏡池があり、水面に槍ヶ岳と穂高連峰が映る場所として知られています。

小池新道の登りを3時間30分続けた先で、いったん傾斜が緩む地点です。行程の中間点であり、休憩と展望が同時に取れる場所になります。

風のない朝ほど水面は鏡になります。双六小屋に前泊して翌朝に下る行程なら、この時間帯に鏡平を通過する組み立てもできます。逆に登りの日は昼前後の通過になり、水面が揺れていることが多くなります。

  • 小池新道の登りが一段落する中間点
  • 鏡池に槍ヶ岳と穂高連峰が映る
  • 風のない朝ほど水面は静か

9月下旬から10月の紅葉

双六小屋の周辺は、9月下旬から10月上旬にかけて色づきます。標高2,600mの稜線ではナナカマドやダケカンバが早く変わり、下るにつれて見頃が遅れていきます。

営業が10月20日で終わる点は、この時期の計画に直結します。紅葉の終盤と小屋閉めの時期が近く、10月中旬以降は宿泊できる日が限られます。

また標高2,600mの10月は、平地の11月下旬から12月に相当する寒さです。紅葉を目的にする場合でも、冬に近い装備を前提にしてください。

予約制であることの重み

双六小屋は予約制です。オンライン予約サイトか、事務所への電話で申し込みます。当日に飛び込みで泊まれる小屋ではありません(双六小屋の公式ページ)。

北アルプスの奥にあるため、予約が取れなかったときの代替が限られます。手前の鏡平山荘か、テント泊に切り替えるかという判断になります。

山小屋の予約をどう押さえるかは山小屋予約を確実に取るコツにまとめています。小屋泊の準備は唐松岳頂上山荘に泊まるには?が参考になります。

よくある質問|双六小屋

双六小屋の標高は何メートルですか?

2,600mです。北アルプスの岐阜県側にあります。

双六小屋の営業期間はいつですか?

7月10日から10月20日までです。予約制になっています。

双六小屋の宿泊料金はいくらですか?

一般室で1泊2食付15,500円、夕食付14,000円、素泊まり11,000円です。

テント場の料金はいくらですか?

大人2,000円、中学生と高校生が1,000円、小学生が500円です。水代が含まれます。

双六小屋に水場はありますか?

あります。テント使用料に水代が含まれる形です。

新穂高温泉から双六小屋まで何時間かかりますか?

小池新道入口から鏡平まで約3時間30分、鏡平から双六小屋までさらに約2時間30分です。

双六岳へは小屋から往復できますか?

できます。稜線に上がってから30分ほどで、荷物を小屋に置いて空身で行けます。

予約が取れなかったらどうしますか?

手前の鏡平山荘に切り替えるか、テント泊に変更する形になります。北アルプス奥部のため代替は限られます。

双六小屋のトイレは有料ですか?

テント場の外にあるトイレは1回200円です。

この先の黒部源流の山は鷲羽岳はどこから登る?黒部源流の2924mで解説しています。

まとめ|双六小屋を使う前の確認

双六小屋は北アルプス奥部の交差点で、複数の行程がここを経由します。

  1. 7月10日から10月20日の営業期間内か確認し、予約を入れる
  2. 小屋泊15,500円かテント2,000円かを、水場ありという条件込みで選ぶ
  3. 槍ヶ岳・鷲羽岳・黒部五郎岳のどこへ向かうかで、翌日の出発時刻を決める

立地を理解しておくと、この小屋を軸にした行程が組みやすくなります。北アルプスの奥へ入る計画では、どこへ向かうにせよ双六小屋の予約状況が最初の制約になります。

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