6月の関東はどこに登る?アジサイが見頃の5座

アジサイ 6月 登山 関東 季節特集

6月の関東は梅雨に入ります。展望を目当てに山へ行くと、ほとんどの日が空振りになります。

この月に成立するのは、見上げる景色ではなく足元の花です。しかもアジサイの見頃は場所ごとにばらけていて、5月下旬から7月中旬まで途切れません。この記事では私たち編集部が公的な案内を確認し、歩いて花を見られる関東の5か所を整理しました。

この記事でわかること

  • 6月に目的を展望から花へ切り替える理由
  • アジサイが見られる関東の5か所と株数
  • 5月下旬から7月中旬までの見頃のずれ
  • 雨の日に本当に危ないこと
  • 5か所の見頃とアクセスの比較

6月は目的を展望から花に変える

梅雨の山で困ることは、だいたい3つに絞られます。

  • 岩や木の根が濡れて滑る
  • ガスがかかって展望が出ない
  • 濡れたまま風に当たって体が冷える

アジサイを目的にすると、この3つを同時に外せます。歩くのは参道や公園の遊歩道が中心で、岩場を通りません。

展望も最初から目的にしていないため、ガスが出ても計画が崩れません。行程が短いので、濡れている時間も短く済みます。

つまり6月は、山を変えるのではなく目的を変える月です。

雨に濡れたアジサイは、晴れた日より色が深く見えます。天気が悪い日を選んで行っても損をしない、数少ない対象になります。

初夏の緑に覆われた関東の低山の山腹

高幡不動|7800株と山内の巡拝路

東京都日野市にある高幡不動尊です。日野市観光協会のあじさいまつり案内によると、あじさいまつりは6月1日から6月30日まで開かれます。

全国から集められた約250種のあじさいと、境内のあじさいを合わせて約7,800株が咲きます。

この場所の特徴は、山内八十八ヶ所の巡拝路に沿って植えられている点です。平坦な境内を見て回るだけでなく、丘を登り下りしながら花を見られます。

見頃が2段に分かれるのもここだけです。不動ヶ丘や四季の道の山あじさいが5月下旬から6月中旬、境内のあじさいとがくあじさいが6月中旬から7月初旬になります。

京王線の高幡不動駅から徒歩5分です。5か所のなかで最も行きやすく、雨脚が強まったらすぐ帰れます。

天気が読めない日に、まず押さえておく場所として使えます。降れば境内だけ、上がれば巡拝路まで、という組み替えが現地でできます。

太平山|1000段のあじさい坂

栃木県栃木市にある標高341mの低山です。六角堂前から隨神門へ続く参道が、あじさい坂と呼ばれています。

約1,000段の石段の両脇に、西洋あじさい、額あじさい、山あじさいなど約2,500株が植えられています。見頃は例年6月中旬から6月下旬です。

石段を登る行程になるため、雨の日はとくに足元に注意してください。濡れた石は土の道より滑ります。

JR両毛線と東武日光線の栃木駅からバスで約15分、そこから徒歩約5分で坂の入口に着きます。バスの本数が限られるので、時刻を先に確認してください。

石段の登り方と神社の見どころは「太平山のあじさい坂とは?見頃と石段の登り方」にまとめています。

美の山公園|標高581mの4000株

埼玉県の秩父市と皆野町にまたがる公園です。埼玉県の美の山公園の案内によると、標高581.5mの蓑山の山頂を整備した41haの公園になります。

アジサイ園の広さは約1ヘクタールで、約4,000株が咲きます。見頃は6月下旬から7月上旬です。

5か所のなかで最も標高が高く、そのぶん見頃が遅くなります。ほかの場所で花が終わったころに見に行ける場所です。

山頂が公園として整備されているため、歩く距離を自分で決められます。晴れれば秩父の山並みが見えますが、6月はあてにしないほうが安全です。

夏の緑が美しい低山の全景

麻綿原高原|2万株が7月まで残る

千葉県大多喜町にある標高約340mの高原です。大多喜町の麻綿原高原の案内によると、約2万株のアジサイが咲きます。

株数はこの5か所で群を抜いています。斜面を覆うように咲くため、見上げても見下ろしても花という状態になります。

見頃は例年6月下旬から7月中旬です。町の案内にも、平地よりだいぶ遅く開花すると書かれています。

関東でアジサイを見られる最後の場所になります。7月に入ってから思い立っても間に合う、数少ない行き先です。

房総半島の内陸にあり、公共交通での行きにくさは5か所で最も高くなります。行程は余裕を持って組んでください。

株数が多いぶん、雨に濡れたときの見え方も変わります。斜面全体が青みを帯びるため、晴天より曇りや小雨のほうが写真は落ち着きます。

鎌倉アルプス|寺の混雑を尾根で外す

神奈川県の鎌倉は、アジサイの名所として知られています。ただし6月の寺は待ち時間が出るほど混みます。

そこで使えるのが、北鎌倉と天園を結ぶ天園ハイキングコースです。市街の南側に伸びる尾根を歩けます。

尾根を歩いてから寺に下りる形にすると、混雑の時間帯を外せます。花だけを見に行くより、歩く時間が長くなる分だけ充実します。

標高は高くありませんが、木の根と土の道が続きます。雨のあとは滑るため、街歩きの靴では入らないでください。

コースのつなぎ方は「鎌倉アルプスのハイキング|歩いたコースとアクセス」で確認してください。

見頃の時期が重ならない

5か所の見頃を並べると、6月のどの週末でもどこかが見頃だと分かります。

場所標高株数見頃
高幡不動(山あじさい)—約7,800株(境内全体)5月下旬〜6月中旬
太平山341m約2,500株6月中旬〜6月下旬
高幡不動(境内)——6月中旬〜7月初旬
美の山公園581.5m約4,000株6月下旬〜7月上旬
麻綿原高原約340m約2万株6月下旬〜7月中旬

行ける日が決まっているなら、その日に見頃を迎える場所を選んでください。逆の順で決めると、咲く前か終わったあとに当たります。

株数だけを見れば麻綿原高原が圧倒的です。ただし行きにくさも最上位なので、初めての1か所には向きません。

5月にどの山を選ぶかは「5月の関東低山はどこ?新緑を追う標高順の5座」にまとめています。

雨の日に本当に危ないこと

6月の低山で起きる事故は、滑落より転倒と冷えが中心になります。

  • 濡れた石段と木の根(下りでの転倒が最も多い)
  • 低体温(気温が高くても、濡れて風に当たると体温が下がる)
  • 雷(午後に発達しやすく、開けた山頂は危険)
  • 増水(沢沿いの道は雨の翌日も水位が下がらない)
  • 視界不良(分岐を見落としやすい)

とくに気をつけたいのが冷えです。6月は気温が高いため、雨具を着ずに濡れたまま歩いてしまいがちです。

濡れた服は乾くときに体温を奪います。気温20℃でも、風が当たれば体は冷えます。雨具は暑くても着てください。

傘で歩ける場所と、両手を空けるべき場所を分けて考えてください。石段と土の道では、傘は転倒の原因になります。

靴で結果が変わる

6月に持ち物で差が出るのは靴です。濡れた石段と木の根では、靴底の溝の深さがそのまま安定感になります。

街歩き用のスニーカーは、平らな路面で滑らないようにできています。斜めに傾いた濡れた岩の上では想定が違います。

参道を歩くだけの高幡不動なら普段の靴でも歩けます。土の道が続く鎌倉アルプスと美の山公園では、溝のある靴に替えてください。

低山を選ぶときの基本は「低山登山とは?初心者に選ばれる魅力と山の選び方」にまとめています。

よくある質問

Q. 6月の関東でアジサイが最も遅いのはどこですか?

千葉県の麻綿原高原です。見頃は6月下旬から7月中旬で、大多喜町の案内にも平地よりだいぶ遅く開花すると書かれています。

Q. 株数が一番多いのはどこですか?

麻綿原高原で、約2万株です。次いで高幡不動尊の約7,800株、美の山公園の約4,000株、太平山の約2,500株になります。

Q. 雨でも行って大丈夫ですか?

アジサイが目的なら成立します。ただし濡れた石段と木の根で転びやすくなるため、下りは時間をかけてください。

Q. 電車だけで行けるのはどこですか?

高幡不動尊です。京王線の高幡不動駅から徒歩5分で、バスを使いません。

Q. 6月に展望のある山へ行くのは無駄ですか?

無駄にはなりませんが、見える確率は下がります。展望を主目的にせず、花や樹林を目的に組むほうが満足度は安定します。

まとめ

  1. 6月は山を変えるのではなく目的を変える。展望ではなく花にすれば梅雨でも成立する
  2. 見頃は5月下旬の高幡不動から7月中旬の麻綿原高原まで途切れない
  3. 危ないのは滑落より転倒と冷え。気温が高くても雨具は着る

6月の関東で山に行かない人が多いのは、展望を前提に計画を立てているからです。前提を変えれば、行ける日は一気に増えます。

行ける日を先に決めて、その日に咲いている場所を選んでください。それが梅雨の月にいちばん確実な組み方です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました