富士山と五重塔が並んだ写真を見て、あれはどこの寺だろうと思った人は多いはずです。
答えは寺ではありません。あの塔は山梨県富士吉田市の新倉山浅間公園にある忠霊塔で、戦没者を慰霊するために建てられた五重塔です。この記事では場所と行き方、そして展望地までの398段について整理します。
この記事でわかること
- 富士山と五重塔が並ぶ場所が新倉山浅間公園であること
- あの塔が寺の塔ではなく戦没者慰霊の忠霊塔であること
- 展望地まで398段の階段が続くこと
- 公園は24時間開いていて、駐車場だけが有料であること
- ライトアップの開始時刻が月によって変わること

五重塔と呼ばれている建物は何ですか?
忠霊塔です。富士吉田市観光ガイドによると、富士吉田市の戦没者を慰霊するために建てられた五重塔で、富士山と正対し市街を一望する場所に建っています。
形が五重塔であるため五重塔と呼ばれますが、寺院の塔ではありません。検索するときも「富士山 五重塔」で調べる人が多い一方、現地の案内はすべて忠霊塔という名称で統一されています。
この違いを知っておくと現地で迷いません。地図アプリで五重塔と入れても出てこないことがあるためです。
私が調べていて手が止まったのは、観光写真として世界的に知られている建物が慰霊のための塔だという点でした。写真の構図としてしか知らない人が多いはずです。
なお建立年と塔の高さは、公式のページで確認できる記載が見つかりませんでした。この記事では数値を出さずにおきます。
展望地まではどれくらい登りますか?
398段の階段です。新倉富士浅間神社の公式サイトでは、この石段を咲くや姫階段と呼んでいます。神社の御祭神である木花咲耶姫命から名付けられた名称です。
398段という数字は、登山を日常にしている人でも軽く見ないほうがいい段数です。標高差そのものは小さくても、階段は歩幅が固定されるため足への負担が集中します。
階段は忠霊塔まで続いていて、途中で新倉山浅間公園の遊歩道にもつながります。段差が続くのがつらい場合は、遊歩道側を選ぶという判断ができます。
つまりあの構図は、398段を登った先でしか得られません。駐車場から見上げるだけでは富士山と塔は重なりません。
膝に不安がある場合は下りのほうが負担になります。同じ階段を降りることになるので、登る前に下山も含めた体力配分を考えておく必要があります。

新倉山浅間公園へはどう行きますか?
住所は山梨県富士吉田市浅間2-4-1です。
| 手段 | 所要 |
|---|---|
| 富士急行 下吉田駅から徒歩 | 約25分(忠霊塔まで) |
| 車(中央道 河口湖ICから) | 約15分 |
下吉田駅から徒歩25分という数字には、398段の階段が含まれています。駅から公園の入口までの平坦区間と、そこからの階段を合わせた時間です。
公園の開園時間は24時間です。入園そのものに費用はかかりません。
費用が発生するのは駐車場です。
| 駐車場 | 台数 | 料金(1回6時間) |
|---|---|---|
| P1 | 88台 | 1,500円 |
| P2 | 38台 | 1,000円 |
| P3 | 35台 | 1,000円 |
| P4(普通車) | 21台 | 1,500円 |
| P4(バイク) | 10台 | 750円 |
注目したいのは料金差です。P1とP4が1,500円で、P2とP3が1,000円です。500円の差がありますから、混雑期でなければ安いほうを選ぶ余地があります。
合計台数は普通車で182台です。世界的に知られた撮影地としては多い数字ではありません。電車で下吉田駅から歩く選択肢を持っておくと、駐車場待ちを避けられます。
P4にバイク10台の枠が独立して用意されている点も特徴です。料金は750円で、普通車の半分になります。二輪で動く人にとっては、混雑期でも停める場所が確保されている形になります。
ライトアップは何時から始まりますか?
月によって開始時刻が変わります。終了はいずれも21時50分です。
| 時期 | 点灯時刻 |
|---|---|
| 1月・2月 | 16:00〜21:50 |
| 3月・4月 | 17:00〜21:50 |
| 5月 | 18:00〜21:50 |
| 6月〜9月 | 19:00〜21:50 |
| 10月・11月 | 17:00〜21:50 |
| 12月 | 16:00〜21:50 |
日の入りに合わせて動く設定です。夏の6月から9月は19時からで、冬の12月から2月は16時からになります。3時間の開きがあります。
この表は行程を組むうえで実用的です。夏に夕方の便で着いても、19時までは点灯しません。逆に冬は16時に点くので、日帰りでも夜の姿を見られます。
ただし階段398段を暗い時間に降りることになる点は考えておく必要があります。ライトアップを見るなら、下りに使う明かりを用意しておくのが安全です。
公園が24時間開いていることは、朝側にも意味を持ちます。点灯時刻の制約を受けるのは夜だけで、早朝は時間に縛られずに登れます。混雑を避けたいなら、ライトアップより早朝のほうが選択肢としては自由です。

新倉富士浅間神社はどんな神社ですか?
階段の下にあるのが新倉富士浅間神社です。公式サイトによると、慶雲三年(706年)9月9日、文武天皇の御代に創建されました。
御祭神は木花咲耶姫命・大山祗命・瓊瓊杵尊の三柱です。階段の名称である咲くや姫階段は、この木花咲耶姫命に由来します。
三国第一山という称号の由来も公式に説明されています。大同二年(807年)の富士山大噴火の際、平城天皇より三国第一山の称号と、大鳥居の勅額・金幣・破魔宝面を賜ったとされています。
破魔宝面は勅使面とも呼ばれ、現在は富士吉田市の郷土資料館に展示されています。神社に行っても実物は見られません。
式年大祭の御更衣祭は60年に一度の斎行です。一生のうちに1回か2回しか巡ってこない周期になります。
創建が706年で、称号を賜ったのが807年ですから、その間は101年あります。噴火という出来事をきっかけに、麓の神社が朝廷から位置づけを与えられたという流れになります。
同じ浅間信仰でも山との関わり方はさまざまです。白山比咩神社はどんな神社?奥宮と登拝の関係では山頂に奥宮があり、登拝そのものが参拝になります。新倉富士浅間神社は富士山に登るのではなく、正面から向き合う位置に建っています。
ほかの富士山ビュースポットと何が違いますか?
人工物が主役になる点です。ほかの展望地は富士山そのものを見せますが、ここは塔と市街と山の三層構造になります。
日帰りで行ける展望地は富士山が見える場所はどこ?日帰りで行ける山にまとめています。車で行ける展望地は富士山の展望台はどこがいい?車で行ける絶景スポットを参照してください。
撮影を目的にするなら三つ峠はなぜ富士山撮影の聖地?狙うベストタイミングとの比較が有効です。三つ峠は登山になりますが、新倉山浅間公園は階段398段で到達できます。
体力の面では新倉山浅間公園のほうが軽い一方、階段という形式は登山道と負担のかかり方が違います。歩き慣れている人ほど、階段でペースを崩しやすくなります。
三層構造という点はもう少し具体的に書けます。手前に忠霊塔、その下に富士吉田の市街、そして奥に山という並びです。塔だけを撮っても市街だけを撮っても、この場所の特徴は出ません。
山梨県の公式観光サイトにも紹介されているとおり、この場所は撮影地として確立しています。混雑を前提に、時間帯をずらす計画を立てておくのが現実的です。
よくある質問|富士山と五重塔
富士山と五重塔が並ぶ場所はどこですか?
山梨県富士吉田市の新倉山浅間公園です。住所は富士吉田市浅間2-4-1になります。
あの五重塔は何のための塔ですか?
富士吉田市の戦没者を慰霊するために建てられた忠霊塔です。寺院の五重塔ではありません。
階段は何段ありますか?
398段です。新倉富士浅間神社では咲くや姫階段と呼んでいます。
入園料はかかりますか?
かかりません。公園は24時間開いています。費用が発生するのは駐車場だけです。
駐車場はいくらですか?
P1とP4の普通車が1回6時間1,500円、P2とP3が1,000円です。P4のバイクは750円になります。
電車では何分かかりますか?
富士急行の下吉田駅から忠霊塔まで徒歩約25分です。
まとめ|新倉山浅間公園を外さない3つの準備
富士山と五重塔の構図を狙うなら、次の順で決めると失敗しません。
- 名称を忠霊塔で覚える。地図でも案内でも五重塔ではなく忠霊塔と表記されている
- 398段を登る前提で足を作る。展望地は階段の上にあり、下りも同じ段数になる
- 行き方を決める。駐車場は普通車182台で1,000円から1,500円、電車なら下吉田駅から徒歩約25分
夜の姿を狙うなら点灯時刻の確認が欠かせません。夏は19時、冬は16時と3時間の差があります。時期を決めてから時刻を確かめると、当日に待つ時間が減ります。


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