吉野梅郷の見頃はいつ?再植樹から10年の梅の公園

Ōme Plum Park in early spring 季節特集

吉野梅郷の見頃は梅まつりが開かれる2月下旬から3月中旬が目安です。2026年の吉野梅郷梅まつりは2月21日から3月22日まで開かれ、2月14日から20日までは梅の公園のプレオープンでした。中心の青梅市梅の公園には約1,200本の梅が植えられています。

吉野梅郷は東京都青梅市の多摩川の南岸に広がる梅の里です。梅の公園の梅は2014年に病気の広がりを防ぐためにすべて伐採され、植え直された木が育って2026年で再植樹から10年目を迎えました。この記事では青梅市の資料から伐採と再生の経緯を整理し、駅から歩く時間と見頃の目安をまとめました。

植え直された梅の木が並ぶ青梅市梅の公園の園路
再植樹後の青梅市梅の公園(2025年3月中旬)(写真:Bryanmackinnon / CC BY 4.0 / Wikimedia Commons)

梅の公園の伐採から再生までの年表

青梅市観光協会と青梅市の梅の里再生のページをもとに梅の公園の伐採から再生までを年表にしました。

時期できごと
伐採前約1,700本の梅が咲く関東でも指折りの名所
2014年5月ウメ輪紋ウイルスの感染が広がり、梅の公園の梅をすべて伐採
2016年11月梅の公園で再植栽を始める
2019年2月約1,200本の梅が植えられる
2026年再植樹を始めて10年目。梅まつりで記念の催しが開かれる

ウメ輪紋ウイルスは梅や桃の仲間に感染する植物のウイルスで、主にアブラムシを通して広がります。農林水産省によると人には感染せず、感染した木の実を食べても健康への影響はありません。青梅市によると、梅の公園の梅には今も年に2回アブラムシの防除をしています。

植え直した本数は伐採前の約1,700本から約1,200本に減っています。これは木と木の間を空け、混み合わないように植えたためです。若い木が多いので、昔の写真で見る古木の並ぶ梅林とは姿が違います。木が育つにつれて花の量が年ごとに増えていく過程を見られるのも今の吉野梅郷ならではの楽しみ方です。

再生は梅の公園の中だけではありません。青梅市によると市内での梅の再植栽は令和2年度末までに累計で約5,400本に達しました。令和3年度には国の緊急防除の指定が解かれ、市内のどこでも梅や桃を自由に植えられるようになっています。令和2年11月には万葉集の研究者の中西進さんが梅の公園を訪れ、最初に植えた6本に「三諸」「初花」「久方」「万代」「諸人」「百鳥」と万葉集から選んだ名を付けました。園内でこの6本を探しながら歩くのも楽しみの一つです。

伐採前の梅の公園で斜面を埋める紅梅と白梅
伐採前の吉野梅郷の梅の公園(2014年3月下旬)(写真:Guilhem Vellut from Annecy, France / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons)

吉野梅郷梅まつりの期間と催し

青梅市の吉野梅郷梅まつりのページによると、2026年の梅まつりの日程は次のとおりでした。

催し日程(2026年)会場
プレオープン2月14日〜20日梅の公園
梅まつり(本まつり)2月21日〜3月22日吉野梅郷一帯
青梅グルメマルシェ2月21日〜23日梅の公園
東京地酒まつり2月27日〜3月1日梅の公園
吉野梅郷梅酒まつり3月6日〜8日梅の公園
観梅市民まつり3月8日神代橋通り
梅郷スイーツフェスタ3月14日・15日梅の公園

梅の公園の催しはどれも10時から15時までです。3月の週末にはガイドボランティアが園内を案内する日もありました。催しは年ごとに変わるので、2027年の日程は青梅市の発表を確かめてください。

日向和田駅から梅の公園までの距離

梅の公園の最寄り駅はJR青梅線の日向和田駅です。歩く時間は資料によって違い、青梅市の梅まつりのページは約20分、観光協会は約15分、市の散策モデルコースは10分としています。どれを目安にするかで計画が変わるので、ゆっくり歩く人は20分で見ておくと安心です。

国土地理院の地図で標高を確かめると、日向和田駅は213m、梅の公園の中ほどは234mでした。駅から公園まではおよそ20mの上りで、多摩川を渡ってから梅の公園のある斜面へ向かいます(推測)。園内は斜面に沿って園路が延びているので、上まで歩くと梅越しに青梅の街を見渡せます。

バスなら青梅駅前から「吉野」行きのバス(梅76)に乗り、「吉野梅林」で降ります。バス停から公園までは歩いて2〜5分です。市の散策ページでは梅の公園に駐車場はないと案内しているので、電車とバスで出かけるのが前提です。

梅の公園の斜面の上から見下ろした青梅の街と山並み
梅の公園から見た青梅の街(2025年3月中旬)(写真:Bryanmackinnon / CC BY 4.0 / Wikimedia Commons)

市が紹介する梅郷の散策コース

青梅市は「梅の開花シーズン限定!吉野梅郷さんぽ」として、日向和田駅から梅の公園を回り、二俣尾駅まで歩くモデルコースを出しています。ページに書かれた時刻は次のとおりです。

時刻立ち寄り先
10:00日向和田駅
10:15梅の公園
11:00青梅きもの博物館
11:45中道梅園
12:15岩割の梅
12:30手打ちそば 梅の内
13:30大聖院
14:00即清寺
15:00noco Bakery&Cafe
15:45二俣尾駅

日向和田駅から二俣尾駅まで5時間45分のコースです。見学や食事の時間を含んでいるので、歩くだけなら半分以下の時間で済みます(推測)。梅の公園のほかにも中道梅園や、岩を割って育つ「岩割の梅」など、梅郷の中に点々と梅の見どころがあります。青梅線の駅を2つまたいで歩くため、帰りの駅を気にせず好きな所で切り上げられるのも便利な点です。

山あいの斜面の下に咲く吉野梅郷の梅
登山口の近くの吉野梅郷(2013年3月中旬)(写真:Koda6029 / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons)

散策の途中で立ち寄れる所

市の散策ページには立ち寄り先の料金や駐車場も載っています。青梅きもの博物館は入館料800円で、開館は10時から16時です。月曜から木曜と、12月から2月は休館なので、梅まつりの始まる2月は開いていません。即清寺は拝観自由で駐車場が30台、大聖院は境内自由で駐車場が4台あります。途中のそば店やカフェは定休日が週の前半に集まっているので、平日に歩くなら営業日を先に確かめておくと昼食で困りません。

見頃の年ごとのずれ

吉野梅郷の開花の記録は公開されていないため、気象庁が都心で観測している東京(大手町)の梅の開花日を生物季節観測累年表から書き出しました。

年東京の梅の開花日
2016年1月10日
2017年1月10日
2018年1月19日
2019年1月21日
2020年1月27日
2021年1月18日
2022年2月1日
2023年1月21日
2024年1月9日
2025年1月29日
平年値(1991〜2020年)1月22日

10年の平均は1月20日です。最も早い2024年の1月9日と最も遅い2022年の2月1日では23日の差があります。吉野梅郷の梅まつりが2月下旬から3月中旬に開かれるのは青梅が都心より冷え込む内陸の土地だからと考えられます(推測)。都心で梅の開花が発表されてから1か月ほどあとが吉野梅郷の見頃の目安です(推測)。

2月の青梅の寒さ

青梅のアメダス(標高155m)の平年値(1991〜2020年)は次のとおりです。

月平均気温日最高気温日最低気温
1月3.2℃9.2℃-2.3℃
2月4.1℃10.0℃-1.3℃
3月7.6℃13.4℃2.2℃

2月の朝は平均で氷点下まで下がり、日中は10℃前後まで上がります。梅の公園はアメダスより80mほど高いので、気温はさらに0.5℃ほど低くなる計算です(推測)。斜面の園路を上り下りすると体が温まるので、脱ぎ着しやすい重ね着で出かけると過ごしやすくなります。

雪の残る斜面に沿って延びる梅の公園の園路
雪の残る伐採前の梅の公園(2014年3月中旬)(写真:Guilhem Vellut from Annecy, France / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons)

山歩きと組み合わせる歩き方

吉野梅郷は奥多摩の山の入口でもあります。日の出山の山頂からは吉野梅郷方面へ下りて日向和田駅に出る道があり、御岳山から日の出山を経て梅郷へ下れば、山と梅を1日で楽しめます。下りの終わりに梅の公園へ寄るなら、梅まつりの催しが終わる15時より前に着く計画にしておきます。

同じ時期に咲く首都圏の梅林として、八王子の高尾梅郷や埼玉の越生梅林も紹介しています。

吉野梅郷を歩くときの注意

  • 梅の公園に駐車場はない。電車とバスで出かける
  • 日向和田駅からの時間は資料で10〜20分と幅がある。ゆっくりなら20分で見ておく
  • 若い木が多く、昔の写真の古木の梅林とは姿が違う
  • 催しは10時〜15時。日程は年ごとに変わるので青梅市の発表を確かめる
  • 園内は斜面の園路。上まで歩くなら滑りにくい靴で

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