関東の梅の名所は茨城の偕楽園と筑波山梅林、埼玉の越生梅林、東京の吉野梅郷と高尾梅郷、神奈川の曽我梅林と湯河原梅林の7か所がよく知られています。見頃は南の神奈川が早く2月上旬から、北の茨城が遅く2月下旬から3月上旬が目安です。
同じ関東でも梅の咲く時期は場所によって1か月近くずれます。この記事では7か所の梅林をそれぞれの公式の資料で確かめた本数とまつりの日程で横に並べ、気象庁が関東の5地点で観測している梅の開花日から、咲く順番に回る計画の立て方をまとめました。

関東の梅の名所7か所の一覧
各梅林の記事で確かめた数字を一つの表にしました。まつりの日程は2026年のものです(湯河原梅林は2027年の予定)。
| 名所 | 都県 | 梅の本数 | まつりの日程 | 駅からの目安 |
|---|---|---|---|---|
| 偕楽園 | 茨城 | 約100品種・3,000本 | 2月11日〜3月22日 | 水戸駅からバス約20分 |
| 筑波山梅林 | 茨城 | 約1,000本 | 2月7日〜3月15日 | つくば駅からシャトルバス約40分 |
| 越生梅林 | 埼玉 | 園内約1,000本(周辺を含め約20,000本) | 2月14日〜3月15日 | 越生駅からバス約15分 |
| 吉野梅郷 | 東京 | 梅の公園に約1,200本 | 2月21日〜3月22日 | 日向和田駅から徒歩10〜20分 |
| 高尾梅郷 | 東京 | 約10,000本 | 3月14日・15日 | 高尾山口駅から徒歩約10分 |
| 曽我梅林 | 神奈川 | 約35,000本 | 2月7日〜3月1日 | 下曽我駅から徒歩約15分 |
| 湯河原梅林 | 神奈川 | 約4,000本 | 2027年は2月6日〜3月7日 | 湯河原駅からバス約15分 |
本数が最も多いのは曽我梅林の約35,000本で、次が高尾梅郷の約10,000本です。ただし曽我梅林は梅の実をとるための白梅の畑が中心で、高尾梅郷は旧甲州街道沿いの約4.5kmに8つの梅林が点在する形なので、1か所で見渡せる本数とは違います。1つの園で多くの品種を見比べたいなら約100品種がそろう偕楽園が一番です。
関東の5地点の梅の開花日
気象庁の生物季節観測累年表から、関東の5地点の梅の開花日を2016年から2025年までの10年分まとめました。平均は10年の開花日を平らにならした日です。
| 地点 | 近い梅の名所 | 10年の平均 | 最も早い年 | 最も遅い年 |
|---|---|---|---|---|
| 東京 | 高尾梅郷・吉野梅郷 | 1月20日 | 1月9日(2024年) | 2月1日(2022年) |
| 熊谷 | 越生梅林 | 1月29日 | 1月17日(2023年) | 2月10日(2018年) |
| 横浜 | 曽我梅林・湯河原梅林 | 1月30日 | 1月15日(2024年) | 2月14日(2022年) |
| 宇都宮 | (栃木) | 2月7日 | 1月20日(2016年) | 2月27日(2022年) |
| 水戸 | 偕楽園・筑波山梅林 | 2月13日 | 2月1日(2024年) | 2月28日(2022年) |
最も早い東京と最も遅い水戸では10年の平均で24日の差があります。同じ年でも東京で梅が咲いてから水戸で咲くまで3週間以上かかるということです。2022年はどの地点でも10年の中で最も遅く、2024年は東京、横浜、水戸で最も早い年でした。早い年と遅い年は関東全体でそろって動く傾向があります(推測)。
横浜では2026年に梅が1月13日に咲き、観測の記録の中で最も早い日付になりました。平年(1991〜2020年)の2月1日より19日早く、2026年は神奈川の梅林のまつりも早めに終わっています。東京の開花日は都心の観測の木で、高尾や青梅の梅林はそれより山に近く気温が低いので、梅林の見頃は開花日より遅れると考えておきます(推測)。
10年分の開花日
年ごとのずれを見るために5地点の開花日をすべて並べました。
| 年 | 東京 | 横浜 | 熊谷 | 宇都宮 | 水戸 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2016年 | 1月10日 | 1月28日 | 2月2日 | 1月20日 | 2月7日 |
| 2017年 | 1月10日 | 1月17日 | 1月31日 | 1月23日 | 2月2日 |
| 2018年 | 1月19日 | 1月28日 | 2月10日 | 2月15日 | 2月16日 |
| 2019年 | 1月21日 | 2月4日 | 1月27日 | 2月8日 | 2月16日 |
| 2020年 | 1月27日 | 1月30日 | 1月27日 | 2月13日 | 2月8日 |
| 2021年 | 1月18日 | 2月1日 | 1月20日 | 2月12日 | 2月16日 |
| 2022年 | 2月1日 | 2月14日 | 2月8日 | 2月27日 | 2月28日 |
| 2023年 | 1月21日 | 2月6日 | 1月17日 | 1月31日 | 2月10日 |
| 2024年 | 1月9日 | 1月15日 | 1月22日 | 1月26日 | 2月1日 |
| 2025年 | 1月29日 | 1月31日 | 2月6日 | 2月17日 | 2月26日 |
10年のうち9年は水戸が5地点の中で最も遅く、2020年だけは宇都宮が水戸より5日遅くなりました。東京が最も早かった年は10年のうち8年で、2020年は熊谷と同じ1月27日、2023年は熊谷が東京より4日早い1月17日でした。熊谷は内陸で日中の気温が上がりやすい土地なので、年によっては東京と並ぶか追い越すことがあると考えられます(推測)。越生梅林に近い熊谷の開花が早い年は越生も早めに見頃が来るつもりで計画します。
同じ年の5地点の差を見ると、2025年は東京の1月29日から水戸の2月26日まで28日の幅がありました。差が最も小さかったのは2020年で、東京の1月27日から宇都宮の2月13日まで17日でした。関東の梅の名所を北と南で見比べるなら、少なくとも2〜3週間は間をあけて計画すると、両方で花の多い時期に当たりやすくなります(推測)。

咲く順番で組む梅の名所めぐり
開花日の表とまつりの日程を合わせると、関東の梅の名所はおおよそ次の順番で見頃を迎えます。
| 時期の目安 | 見頃に入りやすい名所 | 理由 |
|---|---|---|
| 2月上旬〜中旬 | 曽我梅林・湯河原梅林 | 神奈川の南の暖かい土地。横浜の開花は平均1月30日 |
| 2月中旬〜下旬 | 越生梅林・高尾梅郷の駅側の梅林 | 熊谷と東京の開花から2〜3週間あと |
| 2月下旬〜3月上旬 | 偕楽園・筑波山梅林・吉野梅郷 | 水戸の開花は平均2月13日。吉野梅郷のまつりは2月下旬から |
| 3月中旬 | 高尾梅郷の奥の梅林・偕楽園の遅咲き | 小仏に近い木下沢梅林や遅咲きの品種 |
高尾梅郷の梅まつりが3月中旬に開かれるのは奥の梅林が遅れて咲くためです。2026年の八王子市の開花の報告では駅に近い梅林が見頃を過ぎたあとにまつりが開かれていました。同じ梅郷の中でも1〜2週間のずれがあるので、駅側だけを見たいなら2月中旬から下旬を選びます。
2回に分けて回るなら、2月中旬に曽我梅林か湯河原梅林、3月上旬に偕楽園という組み合わせがそれぞれの見頃に当たりやすい順番です(推測)。年によって2〜3週間ずれるので、出かける前に各梅林の開花情報を確かめます。

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梅林を見て帰るだけでなく、歩く距離を選べる名所もあります。各梅林の記事で確かめた歩き方を並べました。
| 名所 | 歩き方 | 距離や高さ |
|---|---|---|
| 越生梅林 | 越生町観光協会の「越生梅林コース」で駅から歩く | 区間を足して約6.2km |
| 湯河原梅林 | 梅林の上の幕山に登る | 山頂は標高626m |
| 高尾梅郷 | 旧甲州街道沿いの8つの梅林を順に歩く | 梅林の点在する範囲は約4.5km |
| 吉野梅郷 | 青梅市のモデルコースで日向和田駅から二俣尾駅まで | 見学を含めて5時間45分 |
| 筑波山梅林 | 筑波山の中腹の斜面の梅林を歩く | 梅林は標高約250m |
山歩きを兼ねるなら湯河原梅林から幕山の山頂を目指すか、筑波山梅林から筑波山へ足を延ばす回り方があります。平らな道で梅を見たいなら、偕楽園と曽我梅林が歩きやすい名所です。偕楽園は園内に土の道が多く、曽我梅林は畑の間の道を歩くので、どちらも雨上がりは汚れてもいい靴で出かけます(推測を含む)。
電車で回る梅の名所の組み合わせ
関東の梅の名所の多くは電車とバスで行けます。各梅林の記事で確かめた最寄りの駅と乗り物をまとめました。
| 名所 | 最寄りの駅 | 駅からの乗り物 |
|---|---|---|
| 曽我梅林 | JR御殿場線 下曽我駅(国府津駅から乗車5分) | 徒歩約15分、またはバスで約4分 |
| 湯河原梅林 | JR東海道線 湯河原駅 | 「幕山公園行」のバスで約15分 |
| 高尾梅郷 | 京王線 高尾山口駅・JR高尾駅 | 遊歩道梅林へ徒歩約10分。奥の梅林へは小仏行きのバス |
| 吉野梅郷 | JR青梅線 日向和田駅 | 徒歩10〜20分 |
| 越生梅林 | 越生駅 | バスで約15分 |
| 偕楽園 | JR常磐線 水戸駅(まつりの期間は偕楽園臨時駅も) | バスで約20分 |
| 筑波山梅林 | つくばエクスプレス つくば駅 | シャトルバスで約40分 |
曽我梅林の下曽我駅と湯河原駅はどちらも小田原の近くにあり、1日で2か所を回る計画が立てやすい組み合わせです(推測)。曽我梅林の下曽我駅ではSuicaやPASMOで改札を通れないので、記事で紹介した注意を確かめておきます。偕楽園は水戸駅から近い弘道館も梅まつりの会場で、1日で2つの会場の梅を見られます。
東京の西側では高尾梅郷と吉野梅郷がそれぞれ中央線と青梅線の沿線にあります。どちらも駅から歩いて梅林に入れるので、車を使わずに梅を見に行きたい人に向いています。茨城の2か所は都心から片道2時間ほどかかる距離なので、1日に1か所に絞ると時間に余裕を持てます(推測)。

各地の梅の名所の特徴
茨城の偕楽園と筑波山梅林
偕楽園は天保13年(1842年)に水戸藩の徳川斉昭が造った日本三名園の一つで、園内の「水戸の六名木」をはじめ品種の多さが特徴です。筑波山梅林は筑波山の中腹にある市営の梅林で、4.5ヘクタールの斜面に約1,000本の白梅と紅梅が植えられ、梅林の上から関東平野を見渡せます。どちらも水戸の開花日に近い時期に咲くので、関東の中では遅めの名所です。
埼玉の越生梅林
越生梅林は越辺川沿いにある梅林で、園内の約1,000本のほかに周辺の梅畑を含めると約20,000本の梅が咲きます。梅まつりの期間は入園料が500円かかります。越生駅から梅林を通って歩く観光協会のハイキングコースがあり、梅林と里山歩きを一度に楽しめます。
東京の吉野梅郷と高尾梅郷
吉野梅郷の中心の青梅市梅の公園は2014年に病気の広がりを防ぐため梅をすべて伐採し、2016年から植え直して約1,200本まで戻りました。高尾梅郷は高尾山口駅から歩ける遊歩道梅林から、小仏に近い木下沢梅林まで8つの梅林が並びます。高尾梅郷は京王線とJR中央線、吉野梅郷はJR青梅線の駅から歩いて行ける名所です。
神奈川の曽我梅林と湯河原梅林
曽我梅林は約35,000本の白梅が広がる梅の実の産地で、晴れた日には梅林の向こうに富士山が見えます。湯河原梅林は幕山公園に約4,000本の紅梅と白梅が咲き、梅林の上の岩壁と幕山の山頂まで登れるのが特徴です。関東の梅の名所の中では咲く時期が早い2か所です。

関東の外の早咲きの名所
関東の梅の見頃より早く梅を見たいなら、静岡県の熱海梅園があります。熱海市によると毎年11月中旬から12月上旬に最初の花が咲き、梅まつりは1月上旬から3月上旬まで続きます。園内の梅は60品種・469本で、本数は関東の名所より少ないものの早咲きから遅咲きまで順に咲くので、関東の梅林より1か月ほど早く花の多い時期に入ります(推測を含む)。奈良県の月ヶ瀬梅林は大正11年(1922年)に国の名勝に指定された渓谷の梅林で、約1万本の梅が咲きます。
梅の季節には河津桜も咲き始めます。神奈川県の三浦海岸の河津桜は2月上旬から3月上旬にまつりが開かれ、曽我梅林や湯河原梅林と同じ時期に見頃を迎えます。同じ日に梅と河津桜をはしごする計画も立てられます(推測)。

関東の梅の名所に出かけるときの注意
- 南の神奈川は2月上旬から、北の茨城は2月下旬から。同じ関東でも見頃は3週間以上ずれる
- まつりの日程は年によって変わる。開花が早い年は終わりも早まる
- 入園料がかかる名所がある(偕楽園は大人320円、越生梅林はまつりの期間500円)
- 週末は駐車場が混みやすい。電車とバスで行ける名所が多い
- 梅林の道は土の所が多い。雨上がりは歩きやすく汚れてもいい靴で


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